ある工場で新しい製法を導入した結果、不良率が下がったかどうかを有意水準5%で片側検定する。 不良率は以前は20%であった。新製法で作られた100個の製品を調べたところ、不良品は14個であった。 与えられた情報から、帰無仮説、Xの分布、Zの値、結論を導く。

確率論・統計学仮説検定二項分布正規分布有意水準不良率
2025/5/12

1. 問題の内容

ある工場で新しい製法を導入した結果、不良率が下がったかどうかを有意水準5%で片側検定する。
不良率は以前は20%であった。新製法で作られた100個の製品を調べたところ、不良品は14個であった。
与えられた情報から、帰無仮説、Xの分布、Zの値、結論を導く。

2. 解き方の手順

まず、帰無仮説を立てる。帰無仮説は「新製法によって不良率は変わらない(以前の不良率と同じ)」なので、p=0.2となる。
次に、Xの分布を考える。Xは100個の標本に含まれる不良品の個数なので、二項分布B(100, 0.2)に従う。
標本サイズが大きいので、Xの分布は正規分布N(μ, σ^2)で近似できる。
ここで、μ = np = 100 * 0.2 = 20
σ^2 = np(1-p) = 100 * 0.2 * 0.8 = 16
したがって、Xの分布は正規分布N(20, 16)で近似できる。
次に、Zを計算する。
Z=XμσZ = \frac{X - \mu}{\sigma}
Z=142016Z = \frac{14 - 20}{\sqrt{16}}
Z=64=1.5Z = \frac{-6}{4} = -1.5
有意水準5%の棄却域はZ ≤ -1.64である。
計算されたZの値は-1.5であり、これは棄却域に含まれない。
したがって、帰無仮説は棄却できない。

3. 最終的な答え

帰無仮説は棄却できないので、新製法により不良率は下がったと判断できない。
p=0.2
B(100, 0.2)
N(20, 16)
-1.5

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