数列 $\{a_n\}$、$\{b_n\}$ が与えられ、以下の条件を満たすとする。 * $\tan a_n = \frac{1}{n^2 + n + 1}$, $0 < a_n < \frac{\pi}{2}$ * $\tan b_n = \alpha n + \beta$ ($\alpha, \beta$ は実数の定数), $-\frac{\pi}{2} < b_n < \frac{\pi}{2}$ * $\tan a_n = \tan(b_{n+1} - b_n)$ ( $n = 1, 2, 3, \dots$) このとき、以下の問いに答えよ。 (1) $\alpha$ と $\beta$ を求めよ。 (2) $b_1$ を求めよ。 (3) $\lim_{n \to \infty} b_n$ を求めよ。必要ならば $\frac{\pi}{2} - x < \tan(\frac{\pi}{2} - x) (0 < x < \frac{\pi}{2})$ が成り立つことを用いても良い。 (4) 無限級数 $\sum_{n=1}^{\infty} a_n$ の和を求めよ。 (5) 自然数 $n$ に対し、$\tan(b_{n+1} - b_{n-1})$ を $n$ の式で表せ。ただし、$b_0 = 0$ とする。 (6) 無限級数 $\sum_{n=1}^{\infty} (b_{n+1} - b_{n-1})$ の和を求めよ。ただし、$b_0 = 0$ とする。
2025/5/12
1. 問題の内容
数列 、 が与えられ、以下の条件を満たすとする。
* ,
* ( は実数の定数),
* ( )
このとき、以下の問いに答えよ。
(1) と を求めよ。
(2) を求めよ。
(3) を求めよ。必要ならば が成り立つことを用いても良い。
(4) 無限級数 の和を求めよ。
(5) 自然数 に対し、 を の式で表せ。ただし、 とする。
(6) 無限級数 の和を求めよ。ただし、 とする。
2. 解き方の手順
(1) より (mod )。との範囲より、である。
より 。
を用いると、
.
したがって であり、。
となる定数 が存在する。このとき である。
ここで、 を に代入すると、
となり、この式は成り立つ。
。
両辺を比較してと変形できるので、, 。
一方で、 より、。。
より、。
仮にとすると、であり、。
したがって である必要がある。
上記の議論から、, となる。
(2) より、。より、。
したがって である。
(3) より、 となる。
したがって である。
(4) 。
(5) 。
.
(6) .
3. 最終的な答え
(1) ,
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)