微分可能性を判定するには、定義に従って微分係数を計算する必要があります。微分係数は、以下の極限が存在する場合に定義されます。
f′(0)=limh→0hf(0+h)−f(0)=limh→0hf(h)−f(0) (1) の場合:
hf(h)−f(0)=hf(h) h が有理数のとき、hf(h)=hh2=h h が無理数のとき、hf(h)=h0=0 h→0 のとき、有理数と無理数はいくらでも0に近いものが存在するので、limh→0hf(h)=0となります。よって、f′(0)=0。 (2) の場合:
hf(h)−f(0)=hf(h)=hh(1+eh−1)−1=(1+eh−1)−1 h→+0 のとき、h−1→+∞ なので、eh−1→+∞。したがって、 limh→+0hf(h)=limh→+0(1+eh−1)−1=0 h→−0 のとき、h−1→−∞ なので、eh−1→0。したがって、 limh→−0hf(h)=limh→−0(1+eh−1)−1=(1+0)−1=1 右側極限と左側極限が異なるため、limh→0hf(h) は存在しません。よって、f(x) は x=0 で微分不可能。