数列の第n項が与えられたとき、その数列の極限を求める問題です。具体的には、以下の6つの数列について、nを無限大に近づけたときの極限を求めます。 (1) $(\frac{1}{3})^n$ (2) $(\frac{4}{3})^n$ (3) $(-\frac{3}{4})^n$ (4) $(-3)^n$ (5) $(\sqrt{2}-1)^n$ (6) $(\frac{1}{1-\sqrt{2}})^n$

解析学数列極限収束発散
2025/5/12

1. 問題の内容

数列の第n項が与えられたとき、その数列の極限を求める問題です。具体的には、以下の6つの数列について、nを無限大に近づけたときの極限を求めます。
(1) (13)n(\frac{1}{3})^n
(2) (43)n(\frac{4}{3})^n
(3) (34)n(-\frac{3}{4})^n
(4) (3)n(-3)^n
(5) (21)n(\sqrt{2}-1)^n
(6) (112)n(\frac{1}{1-\sqrt{2}})^n

2. 解き方の手順

数列 {an}\{a^n\} の極限は、aa の値によって異なります。
* a<1|a|<1 のとき、limnan=0\lim_{n\to\infty} a^n = 0
* a=1a=1 のとき、limnan=1\lim_{n\to\infty} a^n = 1
* a>1a>1 のとき、limnan=\lim_{n\to\infty} a^n = \infty (発散)
* a1a \le -1 のとき、数列 {an}\{a^n\} は振動し、極限は存在しません。
各数列について、上記の性質を利用して極限を求めます。
(1) a=13a = \frac{1}{3} であり、13<1|\frac{1}{3}| < 1 なので、limn(13)n=0\lim_{n\to\infty} (\frac{1}{3})^n = 0
(2) a=43a = \frac{4}{3} であり、43>1\frac{4}{3} > 1 なので、limn(43)n=\lim_{n\to\infty} (\frac{4}{3})^n = \infty (発散)
(3) a=34a = -\frac{3}{4} であり、34<1|-\frac{3}{4}| < 1 なので、limn(34)n=0\lim_{n\to\infty} (-\frac{3}{4})^n = 0
(4) a=3a = -3 であり、3<1-3 < -1 なので、数列 {(3)n}\{(-3)^n\} は振動し、極限は存在しません。
(5) a=21a = \sqrt{2} - 1 であり、1<2<21 < \sqrt{2} < 2 より 0<21<10 < \sqrt{2} - 1 < 1 なので、21<1|\sqrt{2}-1| < 1。したがって、limn(21)n=0\lim_{n\to\infty} (\sqrt{2}-1)^n = 0
(6) a=112a = \frac{1}{1-\sqrt{2}} であり、a=112=1121+21+2=1+212=12a = \frac{1}{1-\sqrt{2}} = \frac{1}{1-\sqrt{2}} \cdot \frac{1+\sqrt{2}}{1+\sqrt{2}} = \frac{1+\sqrt{2}}{1-2} = -1-\sqrt{2}
a=12<1a=-1-\sqrt{2} < -1 なので、数列 {(112)n}\{(\frac{1}{1-\sqrt{2}})^n\} は振動し、極限は存在しません。

3. 最終的な答え

(1) 0
(2) 発散
(3) 0
(4) 極限は存在しない(振動)
(5) 0
(6) 極限は存在しない(振動)

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