方程式 $x^2 = ae^x$ が異なる3つの実数解を持つように、定数 $a$ の値の範囲を求める。

解析学微分関数の増減グラフ実数解指数関数
2025/5/12

1. 問題の内容

方程式 x2=aexx^2 = ae^x が異なる3つの実数解を持つように、定数 aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、与えられた方程式を変形して、
a=x2exa = \frac{x^2}{e^x} とします。
ここで関数 f(x)=x2exf(x) = \frac{x^2}{e^x} を定義し、y=f(x)y = f(x) のグラフと y=ay = a のグラフの交点の個数が3つになるような aa の範囲を考えます。
f(x)f(x) の増減を調べるために、微分を計算します。
f(x)=2xexx2ex(ex)2=x(2x)exf'(x) = \frac{2xe^x - x^2e^x}{(e^x)^2} = \frac{x(2-x)}{e^x}
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは x=0,2x = 0, 2 のときです。
f(x)f(x) の増減表は以下のようになります。
| x | ... | 0 | ... | 2 | ... |
| :---- | :---- | :-- | :---- | :--- | :---- |
| f'(x) | - | 0 | + | 0 | - |
| f(x) | ↓ | 0 | ↑ | 4e2\frac{4}{e^2} | ↓ |
xx \to -\infty のとき f(x)f(x) \to \infty
xx \to \infty のとき f(x)0f(x) \to 0
グラフを描くと、y=f(x)y = f(x)x=0x=0 で極小値0を、x=2x=2 で極大値 4e2\frac{4}{e^2} をとります。
方程式 x2=aexx^2 = ae^x が異なる3つの実数解を持つためには、直線 y=ay = ay=f(x)y = f(x) のグラフと3つの交点を持つ必要があります。
そのため、0<a<4e20 < a < \frac{4}{e^2} である必要があります。

3. 最終的な答え

0<a<4e20 < a < \frac{4}{e^2}

「解析学」の関連問題

(i) (1) 正の実数 $a$ に対して、$f(x) = \sinh^{-1}(\frac{x}{a})$ とおくとき、$f'(x)$ を求める。 (2) 定積分 $I = \int_0^{21} ...

微分定積分逆双曲線関数極限テイラー展開
2025/5/12

与えられた角 $\theta$ について、$\sin \theta$、$\cos \theta$、$\tan \theta$ の値を求めます。$\theta$ は、(1) $\theta = -\fr...

三角関数sincostan三角比ラジアン
2025/5/12

関数 $f(x) = \frac{\log x}{\sqrt{x}}$ ($1 \le x \le 8$) について、以下の問いに答える。 (1) $f(x)$ の最大値と最小値を求める。 (2) 曲...

関数の最大最小導関数定積分体積
2025/5/12

関数 $f(x) = (\log x)^2 + 4\log x$ が与えられている。 (1) $f(x)$ の極小値とそのときの $x$ の値を求める。 (2) 曲線 $y = f(x)$ と直線 $...

対数関数微分極値積分面積
2025/5/12

(1) $(\cos \frac{\pi}{12} + i\sin \frac{\pi}{12})^{12}$ を計算する。 (2) $\int_{1}^{e^3} \frac{1}{x} dx$ を...

複素数積分不定積分定積分極限
2025/5/12

$\lim_{x \to -\infty} (\sqrt{x^2+1} + x)$ を計算する問題です。

極限関数の極限ルート置換
2025/5/12

関数 $f(x) = (1-3x^2)^3$ の導関数 $f'(x)$ を求める問題です。

導関数微分合成関数の微分チェーンルール関数
2025/5/12

与えられた極限を計算します。 $$\lim_{x \to \infty} (\sqrt{x^2 + 2x - 1} - x + 1)$$

極限関数の極限有理化
2025/5/12

$\lim_{x\to 0} \frac{\sqrt{3x+1}-1}{\sqrt{6x+1}-1}$ を計算します。

極限関数の極限有理化
2025/5/12

与えられた極限を計算します。 $\lim_{x\to\infty} \frac{2^x - 1}{2^x + 1}$

極限指数関数関数の極限
2025/5/12