$k$を定数とする。次の3直線について、以下の問いに答えよ。 直線①: $x + 2y + 5 = 0$ 直線②: $3x - 2y + 7 = 0$ 直線③: $kx + (k+1)y + 3k - 4 = 0$ (1) 直線①と直線②の交点Aの座標を求める。 (2) 直線③が$k$の値にかかわらず通る点Bの座標を求める。 (3) 3直線①, ②, ③が三角形をつくらないときの$k$の値を求める。 (4) 直線①と直線③が直交するときの$k$の値を求める。さらに、直線①に関して点Bと対称な点Cの座標を求める。

代数学線形代数連立方程式直交交点平行傾き直線の方程式
2025/5/13

1. 問題の内容

kkを定数とする。次の3直線について、以下の問いに答えよ。
直線①: x+2y+5=0x + 2y + 5 = 0
直線②: 3x2y+7=03x - 2y + 7 = 0
直線③: kx+(k+1)y+3k4=0kx + (k+1)y + 3k - 4 = 0
(1) 直線①と直線②の交点Aの座標を求める。
(2) 直線③がkkの値にかかわらず通る点Bの座標を求める。
(3) 3直線①, ②, ③が三角形をつくらないときのkkの値を求める。
(4) 直線①と直線③が直交するときのkkの値を求める。さらに、直線①に関して点Bと対称な点Cの座標を求める。

2. 解き方の手順

(1) 直線①と直線②の交点Aの座標を求める。
連立方程式
x+2y+5=0x + 2y + 5 = 0
3x2y+7=03x - 2y + 7 = 0
を解く。2式を足すと、4x+12=04x + 12 = 0 より、x=3x = -3。これを最初の式に代入すると、3+2y+5=0-3 + 2y + 5 = 0 より、2y=22y = -2y=1y = -1
したがって、交点Aの座標は (3,1)(-3, -1)
(2) 直線③がkkの値にかかわらず通る点Bの座標を求める。
直線③の式をkkについて整理すると、
kx+(k+1)y+3k4=k(x+y+3)+y4=0kx + (k+1)y + 3k - 4 = k(x + y + 3) + y - 4 = 0
これが任意のkkについて成り立つためには、
x+y+3=0x + y + 3 = 0
y4=0y - 4 = 0
が同時に成り立つ必要がある。y=4y = 4を最初の式に代入すると、x+4+3=0x + 4 + 3 = 0 より、x=7x = -7
したがって、点Bの座標は (7,4)(-7, 4)
(3) 3直線①, ②, ③が三角形をつくらないときのkkの値を求める。
3直線が三角形を作らないのは、以下の3つの場合がある。
a. 3直線が1点で交わる。
b. 少なくとも2直線が平行である。
c. 3直線が全て平行である。
直線①の傾きは 12-\frac{1}{2}、直線②の傾きは 32\frac{3}{2}、直線③の傾きは kk+1-\frac{k}{k+1} (ただし、k1k \neq -1)。
a. 3直線が1点で交わる場合、直線③が点A(3,1)(-3, -1)を通る。
3k(k+1)+3k4=0-3k - (k+1) + 3k - 4 = 0
k5=0-k - 5 = 0
k=5k = -5
b. 直線①と直線③が平行な場合、12=kk+1-\frac{1}{2} = -\frac{k}{k+1} より、k+1=2kk+1 = 2kk=1k = 1
c. 直線②と直線③が平行な場合、32=kk+1\frac{3}{2} = -\frac{k}{k+1} より、3(k+1)=2k3(k+1) = -2k3k+3=2k3k + 3 = -2k5k=35k = -3k=35k = -\frac{3}{5}
d. 3直線が全て平行になることはない。
また、k=1k = -1のとき直線③は0x+0y7=00x + 0y - 7 = 0となり存在しない。
したがって、k=1,5,35k = 1, -5, -\frac{3}{5}
(4) 直線①と直線③が直交するときのkkの値を求める。
2直線の傾きの積が-1であれば直交する。
(12)(kk+1)=1(-\frac{1}{2})(-\frac{k}{k+1}) = -1
k2(k+1)=1\frac{k}{2(k+1)} = -1
k=2(k+1)k = -2(k+1)
k=2k2k = -2k - 2
3k=23k = -2
k=23k = -\frac{2}{3}
直線①に関して点B(7,4)(-7, 4)と対称な点Cの座標を求める。
点Cの座標を(x,y)(x, y)とする。線分BCの中点は(x72,y+42)(\frac{x-7}{2}, \frac{y+4}{2})であり、これが直線①上にあるから、
x72+2(y+42)+5=0\frac{x-7}{2} + 2(\frac{y+4}{2}) + 5 = 0
x7+2y+8+10=0x - 7 + 2y + 8 + 10 = 0
x+2y+11=0x + 2y + 11 = 0
また、直線BCの傾きはy4x+7\frac{y-4}{x+7}であり、これが直線①の傾き12-\frac{1}{2}と直交するから、
y4x+7(12)=1\frac{y-4}{x+7} \cdot (-\frac{1}{2}) = -1
y4=2(x+7)y - 4 = 2(x+7)
y4=2x+14y - 4 = 2x + 14
2xy+18=02x - y + 18 = 0
連立方程式
x+2y+11=0x + 2y + 11 = 0
2xy+18=02x - y + 18 = 0
を解く。2番目の式に2をかけると、4x2y+36=04x - 2y + 36 = 0
これと最初の式を足すと、5x+47=05x + 47 = 0 より、x=475x = -\frac{47}{5}
y=2x+18=2(475)+18=945+905=45y = 2x + 18 = 2(-\frac{47}{5}) + 18 = -\frac{94}{5} + \frac{90}{5} = -\frac{4}{5}
したがって、点Cの座標は (475,45)(-\frac{47}{5}, -\frac{4}{5})

3. 最終的な答え

(1) A(3,1)(-3, -1)
(2) B(7,4)(-7, 4)
(3) k=1,5,35k = 1, -5, -\frac{3}{5}
(4) k=23k = -\frac{2}{3}, C(475,45)(-\frac{47}{5}, -\frac{4}{5})