問題2は、以下の2つの部分から構成されます。 (1) 整数 $a$ の平方 $a^2$ が3の倍数ならば、$a$ は3の倍数であることを利用して、$\sqrt{3}$ が無理数であることを証明する。 (2) 次の等式を満たす有理数 $a, b$ の値を求める。 $a - 3 + (2 - b)\sqrt{3} + \sqrt{3}(a - 2b\sqrt{3}) = 0$

代数学無理数背理法平方根有理数連立方程式
2025/5/13
はい、承知いたしました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

問題2は、以下の2つの部分から構成されます。
(1) 整数 aa の平方 a2a^2 が3の倍数ならば、aa は3の倍数であることを利用して、3\sqrt{3} が無理数であることを証明する。
(2) 次の等式を満たす有理数 a,ba, b の値を求める。
a3+(2b)3+3(a2b3)=0a - 3 + (2 - b)\sqrt{3} + \sqrt{3}(a - 2b\sqrt{3}) = 0

2. 解き方の手順

(1) 3\sqrt{3} が無理数であることの証明
背理法を用いて証明します。
* 3\sqrt{3} が有理数であると仮定する。つまり、互いに素な整数 m,nm, n (n0n \neq 0) を用いて、3=mn\sqrt{3} = \frac{m}{n} と表せると仮定する。
* 両辺を2乗すると、
3=m2n23 = \frac{m^2}{n^2}
3n2=m23n^2 = m^2
m2m^2 は3の倍数である。
* 問題文の条件より、m2m^2 が3の倍数ならば、mm は3の倍数である。したがって、m=3km = 3k (kk は整数) と表せる。
* 3n2=m23n^2 = m^2m=3km = 3k を代入すると、
3n2=(3k)23n^2 = (3k)^2
3n2=9k23n^2 = 9k^2
n2=3k2n^2 = 3k^2
n2n^2 は3の倍数である。
* したがって、nn も3の倍数である。
* mmnn も3の倍数であることから、mmnn は互いに素であるという仮定に矛盾する。
* よって、3\sqrt{3} は無理数である。
(2) 等式を満たす有理数 a,ba, b の値を求める
a3+(2b)3+3(a2b3)=0a - 3 + (2 - b)\sqrt{3} + \sqrt{3}(a - 2b\sqrt{3}) = 0
a3+(2b)3+a32b(3)=0a - 3 + (2 - b)\sqrt{3} + a\sqrt{3} - 2b(3) = 0
a3+(2b)3+a36b=0a - 3 + (2 - b)\sqrt{3} + a\sqrt{3} - 6b = 0
(a36b)+(2b+a)3=0(a - 3 - 6b) + (2 - b + a)\sqrt{3} = 0
a,ba, b は有理数なので、a36ba - 3 - 6b2b+a2 - b + a も有理数である。
3\sqrt{3} は無理数なので、上の等式が成り立つためには、
a36b=0a - 3 - 6b = 0
2b+a=02 - b + a = 0
この連立方程式を解く。
a=3+6ba = 3 + 6b2b+a=02 - b + a = 0 に代入すると、
2b+(3+6b)=02 - b + (3 + 6b) = 0
5+5b=05 + 5b = 0
b=1b = -1
a=3+6(1)=36=3a = 3 + 6(-1) = 3 - 6 = -3
したがって、a=3,b=1a = -3, b = -1

3. 最終的な答え

(1) 3\sqrt{3} は無理数である。(証明は上記参照)
(2) a=3,b=1a = -3, b = -1

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