複素数 $z$ について、以下の2つの問題に答える。 (1) $z$ の虚部が 0 でなく、$z + \frac{1}{z}$ が実数となるような $z$ が複素数平面上で描く図形を求めよ。 (2) $w = (z + \sqrt{2} + \sqrt{2}i)^4$ とおくとき、$w$ の絶対値と偏角の取り得る値の範囲をそれぞれ求めよ。ただし、偏角は $0$ 以上 $2\pi$ 未満とする。
2025/5/14
1. 問題の内容
複素数 について、以下の2つの問題に答える。
(1) の虚部が 0 でなく、 が実数となるような が複素数平面上で描く図形を求めよ。
(2) とおくとき、 の絶対値と偏角の取り得る値の範囲をそれぞれ求めよ。ただし、偏角は 以上 未満とする。
2. 解き方の手順
(1) ( は実数, ) とおく。
が実数であるとき、その虚部が 0 であるから、
なので、
より
これは、原点中心、半径 1 の円を表す。ただし、 の虚部は 0 ではないので、 を除く。
(2)
は を満たすから (, ) とおける。
絶対値は
より、
となる。
の範囲は , であるから、 または
したがって
よって
偏角は
なので、
なので、
.
を考えると、これは である。
とすると、
付近では なので . この偏角は 0 と の間にある。
では
では
が 0 に近づくと、 は 0 に近づく。 が に近づくと、 は を超える可能性がある。
であることに注意。
最終的に の絶対値の範囲は となる。
偏角の範囲は .
3. 最終的な答え
(1) 原点中心、半径 1 の円。ただし、 を除く。
(2) 絶対値の範囲:
偏角の範囲: