与えられた不定方程式の整数解を全て求める問題です。具体的には以下の4つの方程式の整数解を求めます。 (2) $55x + 23y = 1$ (3) $58x + 47y = 2$ (4) $61x - 48y = 3$ (6) $71x + 32y = -2$

1. 問題の内容

与えられた不定方程式の整数解を全て求める問題です。具体的には以下の4つの方程式の整数解を求めます。

(2) $55x + 23y = 1$

(3) $58x + 47y = 2$

(4) $61x - 48y = 3$

(6) $71x + 32y = -2$

2. 解き方の手順

それぞれの不定方程式について、整数解を求める手順を説明します。

(2) $55x + 23y = 1$

まず、特殊解をユークリッドの互除法で見つけます。

$55 = 2 \cdot 23 + 9$

$23 = 2 \cdot 9 + 5$

$9 = 1 \cdot 5 + 4$

$5 = 1 \cdot 4 + 1$

よって

$1 = 5 - 1 \cdot 4 = 5 - 1 \cdot (9 - 1 \cdot 5) = 2 \cdot 5 - 1 \cdot 9 = 2 \cdot (23 - 2 \cdot 9) - 1 \cdot 9 = 2 \cdot 23 - 5 \cdot 9 = 2 \cdot 23 - 5 \cdot (55 - 2 \cdot 23) = 12 \cdot 23 - 5 \cdot 55$

したがって、 $55(-5) + 23(12) = 1$ となるため、特殊解は $(x, y) = (-5, 12)$ です。

一般解は $55(x + 5) + 23(y - 12) = 0$ より、 $55(x + 5) = -23(y - 12)$ となります。

55と23は互いに素なので、$x + 5 = 23k$, $y - 12 = -55k$ （$k$は整数）と表せます。

よって、一般解は $(x, y) = (23k - 5, -55k + 12)$ ($k$は整数) となります。

(3) $58x + 47y = 2$

まず、特殊解をユークリッドの互除法で見つけます。

$58 = 1 \cdot 47 + 11$

$47 = 4 \cdot 11 + 3$

$11 = 3 \cdot 3 + 2$

$3 = 1 \cdot 2 + 1$

よって

$1 = 3 - 1 \cdot 2 = 3 - 1 \cdot (11 - 3 \cdot 3) = 4 \cdot 3 - 1 \cdot 11 = 4 \cdot (47 - 4 \cdot 11) - 1 \cdot 11 = 4 \cdot 47 - 17 \cdot 11 = 4 \cdot 47 - 17 \cdot (58 - 1 \cdot 47) = 21 \cdot 47 - 17 \cdot 58$

したがって、 $58(-17) + 47(21) = 1$ となるため、$58(-34) + 47(42) = 2$ となり、特殊解は $(x, y) = (-34, 42)$ です。

一般解は $58(x + 34) + 47(y - 42) = 0$ より、 $58(x + 34) = -47(y - 42)$ となります。

58と47は互いに素なので、$x + 34 = 47k$, $y - 42 = -58k$ （$k$は整数）と表せます。

よって、一般解は $(x, y) = (47k - 34, -58k + 42)$ ($k$は整数) となります。

(4) $61x - 48y = 3$

$61x + (-48)y = 3$ と書き換えます。まず、特殊解をユークリッドの互除法で見つけます。

$61 = 1 \cdot 48 + 13$

$48 = 3 \cdot 13 + 9$

$13 = 1 \cdot 9 + 4$

$9 = 2 \cdot 4 + 1$

よって

$1 = 9 - 2 \cdot 4 = 9 - 2 \cdot (13 - 1 \cdot 9) = 3 \cdot 9 - 2 \cdot 13 = 3 \cdot (48 - 3 \cdot 13) - 2 \cdot 13 = 3 \cdot 48 - 11 \cdot 13 = 3 \cdot 48 - 11 \cdot (61 - 1 \cdot 48) = 14 \cdot 48 - 11 \cdot 61$

したがって、 $61(-11) + (-48)(-14) = 1$ となるため、$61(-33) - 48(-42) = 3$ となり、特殊解は $(x, y) = (-33, -42)$ です。

一般解は $61(x + 33) - 48(y + 42) = 0$ より、 $61(x + 33) = 48(y + 42)$ となります。

61と48は互いに素なので、$x + 33 = 48k$, $y + 42 = 61k$ （$k$は整数）と表せます。

よって、一般解は $(x, y) = (48k - 33, 61k - 42)$ ($k$は整数) となります。

(6) $71x + 32y = -2$

まず、特殊解をユークリッドの互除法で見つけます。

$71 = 2 \cdot 32 + 7$

$32 = 4 \cdot 7 + 4$

$7 = 1 \cdot 4 + 3$

$4 = 1 \cdot 3 + 1$

よって

$1 = 4 - 1 \cdot 3 = 4 - 1 \cdot (7 - 1 \cdot 4) = 2 \cdot 4 - 1 \cdot 7 = 2 \cdot (32 - 4 \cdot 7) - 1 \cdot 7 = 2 \cdot 32 - 9 \cdot 7 = 2 \cdot 32 - 9 \cdot (71 - 2 \cdot 32) = 20 \cdot 32 - 9 \cdot 71$

したがって、 $71(-9) + 32(20) = 1$ となるため、$71(18) + 32(-40) = -2$ となり、特殊解は $(x, y) = (18, -40)$ です。

一般解は $71(x - 18) + 32(y + 40) = 0$ より、 $71(x - 18) = -32(y + 40)$ となります。

71と32は互いに素なので、$x - 18 = -32k$, $y + 40 = 71k$ （$k$は整数）と表せます。

よって、一般解は $(x, y) = (-32k + 18, 71k - 40)$ ($k$は整数) となります。

3. 最終的な答え

(2) $(x, y) = (23k - 5, -55k + 12)$ ($k$は整数)

(3) $(x, y) = (47k - 34, -58k + 42)$ ($k$は整数)

(4) $(x, y) = (48k - 33, 61k - 42)$ ($k$は整数)

(6) $(x, y) = (-32k + 18, 71k - 40)$ ($k$は整数)