4.(1) $z = \pm \sqrt{2} (\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2} - i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2})$ が方程式 $z^2 = 1-i$ の解であることを示してください。 4.(2) 方程式 $z^2 + 2z + i = 0$ を解いてください。 5.(1) $f(x)$ を実数係数の多項式 $f(x) = x^n + a_{n-1}x^{n-1} + \dots + a_1x + a_0$ ($a_0, \dots, a_{n-1}$ は実数) とします。複素数 $\alpha$ に対して $f(\alpha) = 0$ ならば $f(\overline{\alpha}) = 0$ であることを示してください。 5.(2) $f(x)$ はある実数 $r_1, \dots, r_k, s_1, \dots, s_\ell, t_1, \dots, t_\ell$ を用いて次の形に因数分解できることを示してください。 $f(x) = (x-r_1) \dots (x-r_k)(x^2 + s_1x + t_1) \dots (x^2 + s_\ell x + t_\ell)$ (ヒント:代数学の基本定理と (1) を使う)
2025/5/14
1. 問題の内容
4.(1) が方程式 の解であることを示してください。
4.(2) 方程式 を解いてください。
5.(1) を実数係数の多項式 ( は実数) とします。複素数 に対して ならば であることを示してください。
5.(2) はある実数 を用いて次の形に因数分解できることを示してください。
(ヒント:代数学の基本定理と (1) を使う)
2. 解き方の手順
4.(1)
与えられた を2乗して になることを示します。
.
としたとき,となり、与えられたはの解であることがわかる。
4.(2)
を解くために、解の公式を用います。
(1)より、であるから、
5.(1)
とします。 ( は実数)
(係数は実数なので、)
.
したがって、 ならば
5.(2)
代数学の基本定理により、 は複素数の範囲で 個の解 (重解を含む) を持つ。 を の解とすると、
と因数分解できる。
(1) の結果より、もし が の解ならば、 も の解である。したがって、
- が実数ならば、 である。
- が実数でないならば、 も解である。
実数でない解 と に対して は実数係数を持つ。
ここで、 は実数であり、 も実数である。
したがって、実数でない解の組は二次式 の形になり、係数は実数である。
まとめると、 は の形の一次式と の形の二次式の積で表される。ここで、 は実数である。
.
3. 最終的な答え
4.(1) は方程式 の解である。
4.(2)
5.(1) ならば が成り立つ。
5.(2) .