関数 $f(x) = x^2 + 3x + m$ の $m \le x \le m+2$ における最小値を $g$ とおく。以下の問いに答えよ。 (1) $m > -\frac{3}{2}$ のとき、$g$ を $m$ を用いて表せ。 (2) $m \le -\frac{3}{2}$ のとき、$g$ を $m$ を用いて表せ。 (3) $m$ の値がすべての実数を変化するとき、$g$ の最小値を求めよ。

代数学二次関数最大・最小場合分け平方完成
2025/5/14

1. 問題の内容

関数 f(x)=x2+3x+mf(x) = x^2 + 3x + mmxm+2m \le x \le m+2 における最小値を gg とおく。以下の問いに答えよ。
(1) m>32m > -\frac{3}{2} のとき、ggmm を用いて表せ。
(2) m32m \le -\frac{3}{2} のとき、ggmm を用いて表せ。
(3) mm の値がすべての実数を変化するとき、gg の最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=x2+3x+mf(x) = x^2 + 3x + m を平方完成する。
f(x)=(x+32)294+mf(x) = \left(x + \frac{3}{2}\right)^2 - \frac{9}{4} + m
軸は x=32x = -\frac{3}{2} である。
(1) m>32m > -\frac{3}{2} のとき、区間 mxm+2m \le x \le m+2 は軸 x=32x = -\frac{3}{2} より右側にあるか、軸を含まない。
m>32m > -\frac{3}{2} であるので、m+2>32+2=12>32m+2 > -\frac{3}{2} + 2 = \frac{1}{2} > -\frac{3}{2} である。
したがって、区間 mxm+2m \le x \le m+2 において f(x)f(x) は増加関数となる。
最小値は x=mx = m のときであるから、
g=f(m)=m2+3m+m=m2+4mg = f(m) = m^2 + 3m + m = m^2 + 4m
(2) m32m \le -\frac{3}{2} のとき、区間 mxm+2m \le x \le m+2 は軸 x=32x = -\frac{3}{2} を含むかどうかで場合分けする。
(i) m32<m+2m \le -\frac{3}{2} < m+2 のとき
322<m32-\frac{3}{2} - 2 < m \le -\frac{3}{2}
72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2}
このとき、最小値は頂点の x=32x = -\frac{3}{2} においてとる。
g=f(32)=(32)2+3(32)+m=9492+m=94+mg = f\left(-\frac{3}{2}\right) = \left(-\frac{3}{2}\right)^2 + 3\left(-\frac{3}{2}\right) + m = \frac{9}{4} - \frac{9}{2} + m = -\frac{9}{4} + m
(ii) m+232m+2 \le -\frac{3}{2} のとき
m322=72m \le -\frac{3}{2} - 2 = -\frac{7}{2}
このとき、区間 mxm+2m \le x \le m+2 は軸 x=32x = -\frac{3}{2} より左側にある。
したがって、区間 mxm+2m \le x \le m+2 において f(x)f(x) は減少関数となる。
最小値は x=m+2x = m+2 のときであるから、
g=f(m+2)=(m+2)2+3(m+2)+m=m2+4m+4+3m+6+m=m2+8m+10g = f(m+2) = (m+2)^2 + 3(m+2) + m = m^2 + 4m + 4 + 3m + 6 + m = m^2 + 8m + 10
よって、m72m \le -\frac{7}{2} のとき g=m2+8m+10g = m^2 + 8m + 10 であり、72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2} のとき g=94+mg = -\frac{9}{4} + m である。
(3) m>32m > -\frac{3}{2} のとき、g=m2+4m=(m+2)24g = m^2 + 4m = (m+2)^2 - 4
m72m \le -\frac{7}{2} のとき、g=m2+8m+10=(m+4)26g = m^2 + 8m + 10 = (m+4)^2 - 6
72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2} のとき、g=94+mg = -\frac{9}{4} + m
m>32m > -\frac{3}{2} のときの gg の最小値は、m=2m = -2 のとき g=4g = -4 であるが、m>32m > -\frac{3}{2} を満たさないので考えない。
ggm>32m > -\frac{3}{2} で増加するから、mm32-\frac{3}{2} に近いほど gg は小さくなる。
m72m \le -\frac{7}{2} のときの gg の最小値は、m=4m = -4 のとき g=6g = -6 である。
72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2} のとき、g=94+mg = -\frac{9}{4} + mmm について一次関数なので、区間の左端で最小値をとる。
m=72m = -\frac{7}{2} のとき、g=94144=234=5.75g = -\frac{9}{4} - \frac{14}{4} = -\frac{23}{4} = -5.75
m=32m = -\frac{3}{2} のとき、g=9464=154=3.75g = -\frac{9}{4} - \frac{6}{4} = -\frac{15}{4} = -3.75
したがって、72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2} のとき、gg の最小値は m=72m = -\frac{7}{2} のとき g=234g = -\frac{23}{4} となる。
以上より、gg の最小値は 6-6 である。

3. 最終的な答え

(1) g=m2+4mg = m^2 + 4m
(2) m72m \le -\frac{7}{2} のとき g=m2+8m+10g = m^2 + 8m + 10
72<m32-\frac{7}{2} < m \le -\frac{3}{2} のとき g=m94g = m - \frac{9}{4}
(3) gg の最小値は 6-6

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