全体集合 $U$ とその部分集合 $A, B$ について、$n(U) = 100$, $n(A) = 60$, $n(B) = 40$, $n(A \cap B) = 15$ であるとき、以下の集合の要素の個数を求めます。 (1) $A^c$ (2) $A \cup B$ (3) $A^c \cap B$ (4) $A^c \cap B^c$

離散数学集合要素の個数補集合和集合共通部分包除原理約数倍数
2025/5/14
## 問題1

1. 問題の内容

全体集合 UU とその部分集合 A,BA, B について、n(U)=100n(U) = 100, n(A)=60n(A) = 60, n(B)=40n(B) = 40, n(AB)=15n(A \cap B) = 15 であるとき、以下の集合の要素の個数を求めます。
(1) AcA^c
(2) ABA \cup B
(3) AcBA^c \cap B
(4) AcBcA^c \cap B^c

2. 解き方の手順

(1) AcA^c (Aの補集合)の要素の個数は、全体集合の要素の個数からAの要素の個数を引けば求まります。
n(Ac)=n(U)n(A)n(A^c) = n(U) - n(A)
(2) ABA \cup B (AとBの和集合)の要素の個数は、Aの要素の個数とBの要素の個数を足し、AとBの共通部分の要素の個数を引けば求まります。(重複を避けるため)
n(AB)=n(A)+n(B)n(AB)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B)
(3) AcBA^c \cap B (Aの補集合とBの共通部分)の要素の個数は、Bの要素の個数からAとBの共通部分の要素の個数を引けば求まります。
n(AcB)=n(B)n(AB)n(A^c \cap B) = n(B) - n(A \cap B)
(4) AcBcA^c \cap B^c (Aの補集合とBの補集合の共通部分)の要素の個数は、ド・モルガンの法則により、(AB)c(A \cup B)^c と等しくなります。つまり、全体集合から AとBの和集合の要素の個数を引けば求まります。
n(AcBc)=n((AB)c)=n(U)n(AB)n(A^c \cap B^c) = n((A \cup B)^c) = n(U) - n(A \cup B)
それぞれの計算を行うと:
(1) n(Ac)=10060=40n(A^c) = 100 - 60 = 40
(2) n(AB)=60+4015=85n(A \cup B) = 60 + 40 - 15 = 85
(3) n(AcB)=4015=25n(A^c \cap B) = 40 - 15 = 25
(4) n(AcBc)=10085=15n(A^c \cap B^c) = 100 - 85 = 15

3. 最終的な答え

(1) n(Ac)=40n(A^c) = 40
(2) n(AB)=85n(A \cup B) = 85
(3) n(AcB)=25n(A^c \cap B) = 25
(4) n(AcBc)=15n(A^c \cap B^c) = 15
## 問題2

1. 問題の内容

100から200までの整数の中で、4でも6でも割り切れない整数の個数を求めます。

2. 解き方の手順

まず、100から200までの整数の個数を求めます。
次に、100から200までの整数の中で、4で割り切れる整数の個数を求めます。
次に、100から200までの整数の中で、6で割り切れる整数の個数を求めます。
次に、100から200までの整数の中で、4でも6でも割り切れる整数の個数を求めます。4でも6でも割り切れるということは、4と6の最小公倍数である12で割り切れることと同じです。
最後に、100から200までの整数の個数から、4で割り切れる整数の個数と6で割り切れる整数の個数を足したものを引き、さらに4でも6でも割り切れる整数の個数を足し戻します(包除原理)。
100から200までの整数の個数: 200100+1=101200 - 100 + 1 = 101
4で割り切れる整数の個数: 2004994=5024=26\lfloor\frac{200}{4}\rfloor - \lfloor\frac{99}{4}\rfloor = 50 - 24 = 26
6で割り切れる整数の個数: 2006996=3316=17\lfloor\frac{200}{6}\rfloor - \lfloor\frac{99}{6}\rfloor = 33 - 16 = 17
12で割り切れる整数の個数: 200129912=168=8\lfloor\frac{200}{12}\rfloor - \lfloor\frac{99}{12}\rfloor = 16 - 8 = 8
4または6で割り切れる整数の個数: 26+178=3526 + 17 - 8 = 35
4でも6でも割り切れない整数の個数: 10135=66101 - 35 = 66

3. 最終的な答え

66個

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