与えられた3つの数について、正の約数の総和をそれぞれ求める問題です。 (1) $2^9$ (2) $2^5 \cdot 3^4$ (3) $4032$

数論約数約数の総和素因数分解等比数列
2025/5/14

1. 問題の内容

与えられた3つの数について、正の約数の総和をそれぞれ求める問題です。
(1) 292^9
(2) 25342^5 \cdot 3^4
(3) 40324032

2. 解き方の手順

約数の総和を求める公式を利用します。ある数Nが素因数分解で N=p1e1p2e2pnenN = p_1^{e_1} \cdot p_2^{e_2} \cdots p_n^{e_n} と表されるとき、Nの約数の総和は、
(1+p1+p12++p1e1)(1+p2+p22++p2e2)(1+pn+pn2++pnen)(1 + p_1 + p_1^2 + \dots + p_1^{e_1})(1 + p_2 + p_2^2 + \dots + p_2^{e_2}) \cdots (1 + p_n + p_n^2 + \dots + p_n^{e_n}) で求められます。
等比数列の和の公式を使うと、
p1e1+11p11p2e2+11p21pnen+11pn1\frac{p_1^{e_1+1} - 1}{p_1 - 1} \cdot \frac{p_2^{e_2+1} - 1}{p_2 - 1} \cdots \frac{p_n^{e_n+1} - 1}{p_n - 1}
と表すこともできます。
(1) 292^9 の場合:
約数の総和は 1+2+22++291 + 2 + 2^2 + \dots + 2^9 となります。等比数列の和の公式を用いると、
210121=2101=10241=1023\frac{2^{10} - 1}{2 - 1} = 2^{10} - 1 = 1024 - 1 = 1023 となります。
(2) 25342^5 \cdot 3^4 の場合:
約数の総和は (1+2+22+23+24+25)(1+3+32+33+34)(1 + 2 + 2^2 + 2^3 + 2^4 + 2^5)(1 + 3 + 3^2 + 3^3 + 3^4) となります。
それぞれの括弧の中を計算すると、
1+2+4+8+16+32=631 + 2 + 4 + 8 + 16 + 32 = 63
1+3+9+27+81=1211 + 3 + 9 + 27 + 81 = 121
したがって、約数の総和は 63121=762363 \cdot 121 = 7623 となります。
(3) 40324032 の場合:
4032を素因数分解すると、 4032=263274032 = 2^6 \cdot 3^2 \cdot 7 となります。
約数の総和は (1+2+22+23+24+25+26)(1+3+32)(1+7)(1 + 2 + 2^2 + 2^3 + 2^4 + 2^5 + 2^6)(1 + 3 + 3^2)(1 + 7) となります。
それぞれの括弧の中を計算すると、
1+2+4+8+16+32+64=1271 + 2 + 4 + 8 + 16 + 32 + 64 = 127
1+3+9=131 + 3 + 9 = 13
1+7=81 + 7 = 8
したがって、約数の総和は 127138=127104=13208127 \cdot 13 \cdot 8 = 127 \cdot 104 = 13208 となります。

3. 最終的な答え

(1) 10231023
(2) 76237623
(3) 1320813208

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