与えられた微分方程式を解きます。 微分方程式は $\frac{dy}{dx} = \frac{2xy}{x^2 + y^2}$ です。

解析学微分方程式同次形変数分離部分分数分解
2025/5/16

1. 問題の内容

与えられた微分方程式を解きます。
微分方程式は dydx=2xyx2+y2\frac{dy}{dx} = \frac{2xy}{x^2 + y^2} です。

2. 解き方の手順

この微分方程式は同次形であるため、y=vxy = vx とおいて解きます。このとき、dydx=v+xdvdx\frac{dy}{dx} = v + x \frac{dv}{dx} となります。
与えられた微分方程式に代入すると、
v+xdvdx=2x(vx)x2+(vx)2=2vx2x2+v2x2=2v1+v2v + x \frac{dv}{dx} = \frac{2x(vx)}{x^2 + (vx)^2} = \frac{2vx^2}{x^2 + v^2x^2} = \frac{2v}{1+v^2}
となります。
したがって、xdvdx=2v1+v2v=2vv(1+v2)1+v2=2vvv31+v2=vv31+v2=v(1v2)1+v2x \frac{dv}{dx} = \frac{2v}{1+v^2} - v = \frac{2v - v(1+v^2)}{1+v^2} = \frac{2v - v - v^3}{1+v^2} = \frac{v - v^3}{1+v^2} = \frac{v(1-v^2)}{1+v^2}
となります。
したがって、1+v2v(1v2)dv=dxx\frac{1+v^2}{v(1-v^2)} dv = \frac{dx}{x} となります。
部分分数分解を行うと、1+v2v(1v2)=Av+B1v+C1+v\frac{1+v^2}{v(1-v^2)} = \frac{A}{v} + \frac{B}{1-v} + \frac{C}{1+v} となります。
1+v2=A(1v2)+Bv(1+v)+Cv(1v)=AAv2+Bv+Bv2+CvCv2=A+(B+C)v+(BAC)v21+v^2 = A(1-v^2) + Bv(1+v) + Cv(1-v) = A - Av^2 + Bv + Bv^2 + Cv - Cv^2 = A + (B+C)v + (B-A-C)v^2
より、
A=1A = 1
B+C=0B+C = 0
BAC=1B-A-C = 1
BC=2B-C = 2
2B=22B = 2 より B=1B = 1, よって C=1C = -1
したがって、1+v2v(1v2)=1v+11v11+v\frac{1+v^2}{v(1-v^2)} = \frac{1}{v} + \frac{1}{1-v} - \frac{1}{1+v}
積分すると (1v+11v11+v)dv=dxx\int (\frac{1}{v} + \frac{1}{1-v} - \frac{1}{1+v}) dv = \int \frac{dx}{x}
lnvln1vln1+v=lnx+C\ln|v| - \ln|1-v| - \ln|1+v| = \ln|x| + C
lnv(1v)(1+v)=lnx+C\ln|\frac{v}{(1-v)(1+v)}| = \ln|x| + C
lnv1v2=lnx+C\ln|\frac{v}{1-v^2}| = \ln|x| + C
v1v2=kx\frac{v}{1-v^2} = kx (kk は定数)
y/x1(y/x)2=kx\frac{y/x}{1 - (y/x)^2} = kx
y/x1y2/x2=kx\frac{y/x}{1 - y^2/x^2} = kx
y/x(x2y2)/x2=kx\frac{y/x}{(x^2 - y^2)/x^2} = kx
yxx2y2=kx\frac{yx}{x^2 - y^2} = kx
y=k(x2y2)y = k(x^2 - y^2)
y=kx2ky2y = kx^2 - ky^2
kx2ky2y=0kx^2 - ky^2 - y = 0

3. 最終的な答え

kx2ky2y=0kx^2 - ky^2 - y = 0 (kは任意定数)

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