半径1の円Oに内接する正n角形の頂点を$P_1, P_2, P_3, ..., P_n$とするとき、以下の問いに答える。 (1) $\angle P_{n-1}OP_n$ の大きさを求めよ。 (2) $\triangle OP_{n-1}P_n$ の面積を求めよ。 (3) 正n角形の面積を $S_n$ とするとき、$\lim_{n \to \infty} S_n$ を求めよ。

幾何学正多角形極限三角関数面積
2025/5/17

1. 問題の内容

半径1の円Oに内接する正n角形の頂点をP1,P2,P3,...,PnP_1, P_2, P_3, ..., P_nとするとき、以下の問いに答える。
(1) Pn1OPn\angle P_{n-1}OP_n の大きさを求めよ。
(2) OPn1Pn\triangle OP_{n-1}P_n の面積を求めよ。
(3) 正n角形の面積を SnS_n とするとき、limnSn\lim_{n \to \infty} S_n を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 円の中心角は 2π2\pi ラジアンである。正n角形なので、中心角はn等分される。よって、Pn1OPn=2πn\angle P_{n-1}OP_n = \frac{2\pi}{n}となる。
(2) OPn1Pn\triangle OP_{n-1}P_n の面積を求める。OPn1=OPn=1OP_{n-1} = OP_n = 1 (半径)であり、Pn1OPn=2πn\angle P_{n-1}OP_n = \frac{2\pi}{n} である。三角形の面積の公式から、面積は 12OPn1OPnsin(Pn1OPn)=1211sin(2πn)=12sin(2πn)\frac{1}{2} \cdot OP_{n-1} \cdot OP_n \cdot \sin(\angle P_{n-1}OP_n) = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 1 \cdot \sin(\frac{2\pi}{n}) = \frac{1}{2}\sin(\frac{2\pi}{n}) となる。
(3) 正n角形の面積 SnS_n は、合同な二等辺三角形 OPn1Pn\triangle OP_{n-1}P_n がn個集まったものである。したがって、Sn=n12sin(2πn)=n2sin(2πn)S_n = n \cdot \frac{1}{2}\sin(\frac{2\pi}{n}) = \frac{n}{2}\sin(\frac{2\pi}{n})となる。limnSn=limnn2sin(2πn)\lim_{n \to \infty} S_n = \lim_{n \to \infty} \frac{n}{2}\sin(\frac{2\pi}{n}) を求める。
x=1nx = \frac{1}{n} とおくと、nn \to \infty のとき x0x \to 0 である。
limnn2sin(2πn)=limx012xsin(2πx)=limx0πsin(2πx)2πx\lim_{n \to \infty} \frac{n}{2}\sin(\frac{2\pi}{n}) = \lim_{x \to 0} \frac{1}{2x}\sin(2\pi x) = \lim_{x \to 0} \pi \frac{\sin(2\pi x)}{2\pi x}
ここで、limt0sintt=1\lim_{t \to 0} \frac{\sin t}{t} = 1 を用いると、
limx0πsin(2πx)2πx=π1=π\lim_{x \to 0} \pi \frac{\sin(2\pi x)}{2\pi x} = \pi \cdot 1 = \piとなる。

3. 最終的な答え

(1) Pn1OPn=2πn\angle P_{n-1}OP_n = \frac{2\pi}{n}
(2) OPn1Pn=12sin(2πn)\triangle OP_{n-1}P_n = \frac{1}{2}\sin(\frac{2\pi}{n})
(3) limnSn=π\lim_{n \to \infty} S_n = \pi

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