整数 $n$ について、「$3n$が偶数ならば、$n$は偶数である」という命題を、対偶を利用して証明する。

数論命題対偶整数偶数奇数証明
2025/5/17

1. 問題の内容

整数 nn について、「3n3nが偶数ならば、nnは偶数である」という命題を、対偶を利用して証明する。

2. 解き方の手順

元の命題の対偶は、「nnが奇数ならば、3n3nは奇数である」となる。この対偶が真であることを証明することで、元の命題が真であることを示す。
(1) nnが奇数であると仮定する。
このとき、n=2k+1n = 2k + 1kkは整数)と表せる。
(2) 3n3nを計算する。
n=2k+1n = 2k + 1を代入すると、
3n=3(2k+1)=6k+3=2(3k+1)+13n = 3(2k + 1) = 6k + 3 = 2(3k + 1) + 1
(3) 3n3nが奇数であることを示す。
3n=2(3k+1)+13n = 2(3k + 1) + 1は、整数 3k+13k + 1 を用いて 2×(整数)+12 \times (整数) + 1 の形に表されるため、3n3nは奇数である。
(4) 対偶が真であることを確認する。
nnが奇数ならば、3n3nは奇数であることが示されたので、対偶は真である。
(5) 元の命題が真であることを結論する。
対偶が真であるから、元の命題「3n3nが偶数ならば、nnは偶数である」も真である。

3. 最終的な答え

nnが奇数ならば、n=2k+1n = 2k + 1kkは整数)と表せる。
このとき、3n=3(2k+1)=6k+3=2(3k+1)+13n = 3(2k + 1) = 6k + 3 = 2(3k + 1) + 1となり、3n3nは奇数である。
よって、nnが奇数ならば、3n3nは奇数である。
したがって、対偶が真なので、元の命題「3n3nが偶数ならば、nnは偶数である」も真である。(証明終わり)

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