赤球4個、白球2個、青球1個、黄球1個の合計8個の球から4個を選ぶ方法の総数を求める問題です。ただし、選ばれない色があってもよいものとします。

確率論・統計学組み合わせ重複組合せ
2025/5/18

1. 問題の内容

赤球4個、白球2個、青球1個、黄球1個の合計8個の球から4個を選ぶ方法の総数を求める問題です。ただし、選ばれない色があってもよいものとします。

2. 解き方の手順

まず、各色の球の個数を変数で表します。
赤球の個数を x1x_1、白球の個数を x2x_2、青球の個数を x3x_3、黄球の個数を x4x_4とします。
このとき、x1,x2,x3,x4x_1, x_2, x_3, x_4 は非負の整数であり、以下の条件を満たします。
x1+x2+x3+x4=4x_1 + x_2 + x_3 + x_4 = 4
0x140 \le x_1 \le 4
0x220 \le x_2 \le 2
0x310 \le x_3 \le 1
0x410 \le x_4 \le 1
この条件を満たす整数の組 (x1,x2,x3,x4)(x_1, x_2, x_3, x_4) の個数を求めます。
まず、制限がない場合を考えます。つまり、x1,x2,x3,x4x_1, x_2, x_3, x_4 が全て非負の整数であるという条件のみを考えます。このとき、組み合わせの公式を用いると、
nHr=n+r1Cr{}_{n}H_{r} = {}_{n+r-1}C_{r}
ここで、n=4n=4(変数の種類数)、r=4r=4(選ぶ球の個数)なので、
4H4=4+41C4=7C4=7!4!3!=7×6×53×2×1=35{}_{4}H_{4} = {}_{4+4-1}C_{4} = {}_{7}C_{4} = \frac{7!}{4!3!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35 通り
次に、制限がある場合を考えます。
x2>2x_2 > 2 となるのは x2=3,4x_2 = 3, 4 の場合です。
x2=3x_2 = 3 のとき、x1+x3+x4=1x_1+x_3+x_4 = 1 となる非負整数解は 3H1=3C1=3{}_{3}H_1 = {}_{3}C_1 = 3通り
x2=4x_2 = 4 のとき、x1+x3+x4=0x_1+x_3+x_4 = 0 となる非負整数解は 3H0=3C0=1{}_{3}H_0 = {}_{3}C_0 = 1通り
したがって、x2>2x_2 > 2 となるのは 3+1=43+1=4通り
x3>1x_3 > 1 となるのは x3=2,3,4x_3=2,3,4の場合ですが、x3x_3 が2以上の場合は x3+x4>1x_3+x_4 >1となり、x1+x2+x3+x4=4x_1+x_2+x_3+x_4 =4 を満たさない。
x3=2x_3 = 2 のとき、x1+x2+x4=2x_1+x_2+x_4 = 2 となる非負整数解は 3H2=3+21C2=4C2=4!2!2!=4×32×1=6{}_{3}H_2 = {}_{3+2-1}C_2 = {}_{4}C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6通り
x3=3x_3 = 3 のとき、x1+x2+x4=1x_1+x_2+x_4 = 1 となる非負整数解は 3H1=3+11C1=3C1=3{}_{3}H_1 = {}_{3+1-1}C_1 = {}_{3}C_1 = 3通り
x3=4x_3 = 4 のとき、x1+x2+x4=0x_1+x_2+x_4 = 0 となる非負整数解は 3H0=3+01C0=2C0=1{}_{3}H_0 = {}_{3+0-1}C_0 = {}_{2}C_0 = 1通り
したがって、x3>1x_3 > 1 となるのは 6+3+1=106+3+1 = 10通り
x4>1x_4 > 1 となるのは x4=2,3,4x_4=2,3,4の場合ですが、x4x_4 が2以上の場合は x3+x4>1x_3+x_4 >1となり、x1+x2+x3+x4=4x_1+x_2+x_3+x_4 =4 を満たさない。
x4=2x_4 = 2 のとき、x1+x2+x3=2x_1+x_2+x_3 = 2 となる非負整数解は 3H2=3+21C2=4C2=4!2!2!=4×32×1=6{}_{3}H_2 = {}_{3+2-1}C_2 = {}_{4}C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6通り
x4=3x_4 = 3 のとき、x1+x2+x3=1x_1+x_2+x_3 = 1 となる非負整数解は 3H1=3+11C1=3C1=3{}_{3}H_1 = {}_{3+1-1}C_1 = {}_{3}C_1 = 3通り
x4=4x_4 = 4 のとき、x1+x2+x3=0x_1+x_2+x_3 = 0 となる非負整数解は 3H0=3+01C0=2C0=1{}_{3}H_0 = {}_{3+0-1}C_0 = {}_{2}C_0 = 1通り
したがって、x4>1x_4 > 1 となるのは 6+3+1=106+3+1 = 10通り
x2>2x_2>2の時、x3>1x_3>1x4>1x_4>1も同時に起こりえない
x3>1x_3>1かつx4>1x_4>1の時、x3+x4>=4x_3+x_4>=4なのでx1=0,x2=0x_1=0,x_2=0のみ
x3=2,x4=2x_3=2,x_4=2
総数 - ( x2>2x_2>2となる場合数 + x3>1x_3>1となる場合数 + x4>1x_4>1となる場合数 )
35(4+0+0)=3135 - (4 + 0 + 0 ) = 31 とはならない。
x22,x31,x41x_2 \le 2, x_3 \le 1, x_4 \le 1を満たす組み合わせをすべて数え上げるのが確実です。
列挙すると、(4,0,0,0), (3,1,0,0), (3,0,1,0), (3,0,0,1), (2,2,0,0), (2,1,1,0), (2,1,0,1), (2,0,1,1), (1,2,1,0), (1,2,0,1), (0,2,1,1), (2,0,2,0)
各色の球の個数を考慮して網羅的に数え上げます。
* 赤4: 1通り
* 赤3: 白1, 青1, 黄1: 3通り
* 赤2: 白2, 白1+青1, 白1+黄1, 青1+黄1: 1+2+1 = 4通り
* 赤1: 白2+青1, 白2+黄1, 白1+青1+黄1: 2+1 = 3通り
* 赤0: 白2+青1+黄1: 1通り
1+3+4+3+1 = 12通り

3. 最終的な答え

12通り

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