20個のデータがあり、そのうち15個のデータの平均値と分散、および残りの5個のデータの平均値と分散が与えられています。このとき、20個のデータ全体の平均値と分散を求める問題です。

確率論・統計学平均分散統計
2025/3/23

1. 問題の内容

20個のデータがあり、そのうち15個のデータの平均値と分散、および残りの5個のデータの平均値と分散が与えられています。このとき、20個のデータ全体の平均値と分散を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 全体の平均値を求める。
15個のデータの平均値を x1ˉ\bar{x_1} 、5個のデータの平均値を x2ˉ\bar{x_2} とします。
また、全体の平均値を xˉ\bar{x} とすると、
xˉ=15x1ˉ+5x2ˉ20\bar{x} = \frac{15\bar{x_1} + 5\bar{x_2}}{20}
問題文より、x1ˉ=10\bar{x_1} = 10x2ˉ=14\bar{x_2} = 14なので、
xˉ=15×10+5×1420=150+7020=22020=11\bar{x} = \frac{15 \times 10 + 5 \times 14}{20} = \frac{150 + 70}{20} = \frac{220}{20} = 11
よって、全体の平均値は11です。
(2) 全体の分散を求める。
15個のデータの分散を s12s_1^2 、5個のデータの分散を s22s_2^2 とします。
また、全体の分散を s2s^2 とします。
分散の公式より、s2=1ni=1n(xixˉ)2s^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i - \bar{x})^2 です。
15個のデータの偏差の2乗和を S1S_1、5個のデータの偏差の2乗和を S2S_2とすると、
S1=15s12S_1 = 15s_1^2S2=5s22S_2 = 5s_2^2となります。
s12=5s_1^2 = 5s22=13s_2^2 = 13より、S1=15×5=75S_1 = 15 \times 5 = 75S2=5×13=65S_2 = 5 \times 13 = 65
全体の分散s2s^2を求めるために、各データの二乗の平均から全体の平均の二乗を引くことを考えます。
s2=120i=120(xixˉ)2s^2 = \frac{1}{20}\sum_{i=1}^{20}(x_i - \bar{x})^2
偏差の2乗和を求めるために、次の関係を利用します。
s2=1ni=1nxi2xˉ2s^2 = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^n x_i^2 - \bar{x}^2
1ni=1nxi2=s2+xˉ2\frac{1}{n} \sum_{i=1}^n x_i^2 = s^2 + \bar{x}^2
15個のデータに関して
115i=115xi2=s12+x1ˉ2=5+102=105\frac{1}{15} \sum_{i=1}^{15} x_i^2 = s_1^2 + \bar{x_1}^2 = 5 + 10^2 = 105
i=115xi2=15×105=1575\sum_{i=1}^{15} x_i^2 = 15 \times 105 = 1575
5個のデータに関して
15i=15xi2=s22+x2ˉ2=13+142=13+196=209\frac{1}{5} \sum_{i=1}^{5} x_i^2 = s_2^2 + \bar{x_2}^2 = 13 + 14^2 = 13 + 196 = 209
i=15xi2=5×209=1045\sum_{i=1}^{5} x_i^2 = 5 \times 209 = 1045
20個のデータに関して
120i=120xi2=120(i=115xi2+i=15xi2)=120(1575+1045)=262020=131\frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} x_i^2 = \frac{1}{20} (\sum_{i=1}^{15} x_i^2 + \sum_{i=1}^{5} x_i^2) = \frac{1}{20}(1575 + 1045) = \frac{2620}{20} = 131
したがって、
s2=120i=120xi2xˉ2=131112=131121=10s^2 = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} x_i^2 - \bar{x}^2 = 131 - 11^2 = 131 - 121 = 10
よって、全体の分散は10です。

3. 最終的な答え

平均値: 11
分散: 10

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