微分方程式 $(2xy \log y) dx + (x^2 + 3y^2) dy = 0$ に対して、$x^\alpha y^\beta$型の積分因子を見つけて、一般解を求めよ。

## 微分方程式のレポート課題の解答

与えられた微分方程式のレポート課題の中から、指定された問題を解きます。今回は7番の問題を解きます。

1. **問題の内容**

微分方程式 $(2xy \log y) dx + (x^2 + 3y^2) dy = 0$ に対して、$x^\alpha y^\beta$型の積分因子を見つけて、一般解を求めよ。

2. **解き方の手順**

まず与えられた微分方程式を

$M(x, y) dx + N(x, y) dy = 0$

の形と見なす。ここで、$M(x, y) = 2xy \log y$　と　$N(x, y) = x^2 + 3y^2$　である。

完全微分方程式となるための条件は、$\frac{\partial M}{\partial y} = \frac{\partial N}{\partial x}$　である。

これをチェックすると、

$\frac{\partial M}{\partial y} = 2x\log y + 2x$

$\frac{\partial N}{\partial x} = 2x$

となり、完全微分方程式ではない。

次に、積分因子 $\mu(x, y) = x^\alpha y^\beta$ を仮定し、積分因子を掛けた方程式 $\mu(x, y)M(x, y) dx + \mu(x, y)N(x, y) dy = 0$　が完全微分方程式となるように$\alpha, \beta$　を定める。

$\mu(x, y)M(x, y) = x^{\alpha}y^{\beta} \cdot 2xy \log y = 2 x^{\alpha+1} y^{\beta+1} \log y$

$\mu(x, y)N(x, y) = x^{\alpha}y^{\beta} \cdot (x^2 + 3y^2) = x^{\alpha+2} y^{\beta} + 3 x^{\alpha} y^{\beta+2}$

$\frac{\partial (\mu M)}{\partial y} = \frac{\partial (\mu N)}{\partial x}$

が成り立つためには、

$\frac{\partial}{\partial y} (2 x^{\alpha+1} y^{\beta+1} \log y) = \frac{\partial}{\partial x} (x^{\alpha+2} y^{\beta} + 3 x^{\alpha} y^{\beta+2})$

$2 x^{\alpha+1} (\beta+1) y^{\beta} \log y + 2 x^{\alpha+1} y^{\beta} = (\alpha+2)x^{\alpha+1} y^{\beta} + 3\alpha x^{\alpha-1} y^{\beta+2}$

この式が任意の$x, y$について成り立つように$\alpha, \beta$を定める必要がある。

$x^{\alpha-1} y^{\beta+2}$の項を消すためには、$\alpha=0$である必要がある。

$\alpha=0$のとき、上記の式は

$2 x (\beta+1) y^{\beta} \log y + 2 x y^{\beta} = 2 x y^{\beta} + 0$

$2 x (\beta+1) y^{\beta} \log y = 0$

この式が成り立つためには、$\beta = -1$ となる。

よって、$\mu(x, y) = x^0 y^{-1} = \frac{1}{y}$

積分因子を元の式にかけると、

$(\frac{2xy\log y}{y})dx + (\frac{x^2+3y^2}{y})dy = 0$

$(2x\log y) dx + (\frac{x^2}{y}+3y)dy = 0$

このとき、

$\frac{\partial}{\partial y}(2x\log y) = \frac{2x}{y}$

$\frac{\partial}{\partial x}(\frac{x^2}{y}+3y) = \frac{2x}{y}$

となり、完全微分方程式であることが確かめられた。

次に、関数$F(x, y)$を求め、

$\frac{\partial F}{\partial x} = 2x \log y$

$\frac{\partial F}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + 3y$

を満たすようにする。

$\frac{\partial F}{\partial x} = 2x \log y$を$x$で積分すると、

$F(x, y) = x^2 \log y + g(y)$

これを$y$で偏微分すると

$\frac{\partial F}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + g'(y)$

$\frac{\partial F}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + 3y$　であるから、

$\frac{x^2}{y} + g'(y) = \frac{x^2}{y} + 3y$

$g'(y) = 3y$

$g(y) = \frac{3}{2} y^2 + C$

したがって、

$F(x, y) = x^2 \log y + \frac{3}{2} y^2 = C_1$ (一定)

が一般解となる。

3. **最終的な答え**

一般解は、$x^2 \log y + \frac{3}{2} y^2 = C$ (Cは任意定数) である。