1, 2, 3, 4, 5, 6の順列 $a_1, a_2, a_3, a_4, a_5, a_6$ について、以下の条件を満たすものが何通りあるかをそれぞれ求めます。 (1) $a_1 = 2$, $a_2 \neq 2$, $a_3 \neq 3$, $a_4 \neq 4$, $a_5 \neq 5$, $a_6 \neq 6$ (2) $a_1 \neq 1$, $a_2 \neq 2$, $a_3 \neq 3$, $a_4 \neq 4$, $a_5 \neq 5$, $a_6 \neq 6$

離散数学順列組み合わせ完全順列円順列
2025/5/19
## 問題8

1. 問題の内容

1, 2, 3, 4, 5, 6の順列 a1,a2,a3,a4,a5,a6a_1, a_2, a_3, a_4, a_5, a_6 について、以下の条件を満たすものが何通りあるかをそれぞれ求めます。
(1) a1=2a_1 = 2, a22a_2 \neq 2, a33a_3 \neq 3, a44a_4 \neq 4, a55a_5 \neq 5, a66a_6 \neq 6
(2) a11a_1 \neq 1, a22a_2 \neq 2, a33a_3 \neq 3, a44a_4 \neq 4, a55a_5 \neq 5, a66a_6 \neq 6

2. 解き方の手順

(1)
まず、a1=2a_1 = 2 なので、残りの 5 つの数字 (1, 3, 4, 5, 6) を a2,a3,a4,a5,a6a_2, a_3, a_4, a_5, a_6 に並べることを考えます。
さらに、a22a_2 \neq 2 という条件は、a1=2a_1 = 2であるため、常に成り立ちます。よって、a2a_2には1,3,4,5,6のいずれかを入れることができます。
a33a_3 \neq 3, a44a_4 \neq 4, a55a_5 \neq 5, a66a_6 \neq 6 という条件を満たす並べ方を数え上げます。
* a3=1a_3 = 1 のとき、a4,a5,a6a_4, a_5, a_6 は (4, 5, 6) 以外の並び方であれば良い。つまり (5, 6, 4), (5, 4, 6), (6, 4, 5), (6, 5, 4)の4通り。
* a3=4a_3 = 4 のとき、a4,a5,a6a_4, a_5, a_6 は (1, 5, 6) を a44,a55,a66a_4 \neq 4, a_5 \neq 5, a_6 \neq 6 を満たすように並べる。つまり (5, 6, 1), (6, 1, 5), (6, 5, 1)の3通り。
* a3=5a_3 = 5 のとき、a4,a5,a6a_4, a_5, a_6 は (1, 4, 6) を a44,a55,a66a_4 \neq 4, a_5 \neq 5, a_6 \neq 6 を満たすように並べる。つまり (4, 6, 1), (6, 1, 4), (6, 4, 1)の3通り。
* a3=6a_3 = 6 のとき、a4,a5,a6a_4, a_5, a_6 は (1, 4, 5) を a44,a55,a66a_4 \neq 4, a_5 \neq 5, a_6 \neq 6 を満たすように並べる。つまり (4, 5, 1), (5, 1, 4), (5, 4, 1)の3通り。
a2a_2は1,3,4,5,6の5通りあるので、条件を満たす組み合わせの総数は4+3+3+3 = 13通り。
(2)
これは完全順列の問題です。6つの数字を a1a_1 から a6a_6 に並べるとき、aiia_i \neq i (i=1,2,3,4,5,6i = 1, 2, 3, 4, 5, 6) となる並べ方の数を求めます。
完全順列の公式を用いることができます。nn 個の要素の完全順列の数を DnD_n とすると、
Dn=n!k=0n(1)kk!D_n = n! \sum_{k=0}^{n} \frac{(-1)^k}{k!}
この公式を使うと、D6=6!(10!11!+12!13!+14!15!+16!)=720(11+1216+1241120+1720)=360120+306+1=265D_6 = 6! (\frac{1}{0!} - \frac{1}{1!} + \frac{1}{2!} - \frac{1}{3!} + \frac{1}{4!} - \frac{1}{5!} + \frac{1}{6!}) = 720 (1 - 1 + \frac{1}{2} - \frac{1}{6} + \frac{1}{24} - \frac{1}{120} + \frac{1}{720}) = 360 - 120 + 30 - 6 + 1 = 265

3. 最終的な答え

(1) 13通り
(2) 265通り
## 問題9

1. 問題の内容

白玉1個、赤玉4個、青玉6個がある。
(1) これらを机の上に円形に並べる方法は何通りあるか。
(2) これらで何通りの首飾りが作れるか。

2. 解き方の手順

(1)
円順列の問題です。まず、全ての玉の総数を求めます。1+4+6=111 + 4 + 6 = 11個の玉があります。
円順列の場合、まず普通の順列を考え、それを玉の数で割ります。
しかし、今回は同じ色の玉が複数あるため、重複を考慮する必要があります。
11個の玉を並べる順列は 11!11! です。
同じ色の玉の並び順は区別しないので、白玉1個、赤玉4個、青玉6個の並べ方は、
11!1!4!6!=11×10×9×8×74×3×2×1=11×10×3×7=2310\frac{11!}{1!4!6!} = \frac{11 \times 10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 11 \times 10 \times 3 \times 7 = 2310
円順列では、回転して同じになるものを同一視するため、玉の数で割る必要があります。しかし、今回は固定された場所がないため、単純に玉の数で割ることはできません。
ある並び方に対して、回転させて同じになるパターンがいくつか存在します。
円順列の場合、ある1つの玉を固定して、残りの玉の並び方を考えます。今回は白玉が1つしかないので、白玉の位置を固定して考えます。
残りの10個の玉(赤玉4個、青玉6個)の並び方を考えれば良いので、
10!4!6!=10×9×8×74×3×2×1=10×3×7=210\frac{10!}{4!6!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 10 \times 3 \times 7 = 210 通りです。
(2)
首飾りは、円順列に加えて、裏返しにしても同じになるものを同一視します。
つまり、(1)で求めた円順列の数を2で割れば良いのですが、常に割り切れるとは限りません。
210通りの円順列の中に、裏返すと自分自身と一致するものがいくつあるかを考えます。
もし、裏返すと自分自身と一致するものがない場合、210/2 = 105 通りになります。
自己反転型の順列の数を引いてから2で割る必要があります。
白玉を固定した場合、左右対称となる並び方は、赤玉と青玉の数が偶数である必要があるので、10個を左右に5個ずつ分けた場合、赤玉と青玉の数が左右対称になる場合を考える。
赤玉4個、青玉6個なので、左右対称になるのは不可能。
したがって、2102=105\frac{210}{2} = 105通り。

3. 最終的な答え

(1) 210通り
(2) 105通り

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