画像には3つの命題が書かれており、それぞれの否定が、同値な別の命題で表現されていることを証明することが求められています。 (1) $\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x))) \equiv \forall x, (P(x) \Rightarrow (\neg Q(x)))$ (2) $\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x) \Rightarrow R(x))) \equiv \forall x, (P(x) \land Q(x) \land (\neg R(x)))$ (3) $\neg(\forall x, (P(x) \Rightarrow (Q(x) \land R(x)))) \equiv \exists x \ s.t. (P(x) \land (\neg Q(x)) \lor (\neg R(x)))$

離散数学論理命題論理量化子ド・モルガンの法則論理同値
2025/5/19
はい、承知いたしました。画像に書かれている問題について、一つずつ解説します。

1. 問題の内容

画像には3つの命題が書かれており、それぞれの否定が、同値な別の命題で表現されていることを証明することが求められています。
(1) ¬(x s.t.(P(x)Q(x)))x,(P(x)(¬Q(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x))) \equiv \forall x, (P(x) \Rightarrow (\neg Q(x)))
(2) ¬(x s.t.(P(x)Q(x)R(x)))x,(P(x)Q(x)(¬R(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x) \Rightarrow R(x))) \equiv \forall x, (P(x) \land Q(x) \land (\neg R(x)))
(3) ¬(x,(P(x)(Q(x)R(x))))x s.t.(P(x)(¬Q(x))(¬R(x)))\neg(\forall x, (P(x) \Rightarrow (Q(x) \land R(x)))) \equiv \exists x \ s.t. (P(x) \land (\neg Q(x)) \lor (\neg R(x)))

2. 解き方の手順

各命題について、左辺から右辺を導く(またはその逆)ように、論理的な変形を行います。
(1)
¬(x s.t.(P(x)Q(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x)))
x,¬(P(x)Q(x))\equiv \forall x, \neg (P(x) \land Q(x)) (量化子の否定)
x,(¬P(x)¬Q(x))\equiv \forall x, (\neg P(x) \lor \neg Q(x)) (ド・モルガンの法則)
x,(P(x)¬Q(x))\equiv \forall x, (P(x) \Rightarrow \neg Q(x)) (AB¬ABA \Rightarrow B \equiv \neg A \lor B を利用)
(2)
¬(x s.t.(P(x)Q(x)R(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x) \Rightarrow R(x)))
x,¬(P(x)Q(x)R(x))\equiv \forall x, \neg(P(x) \land Q(x) \Rightarrow R(x)) (量化子の否定)
x,¬(¬(P(x)Q(x))R(x))\equiv \forall x, \neg(\neg (P(x) \land Q(x)) \lor R(x)) (AB¬ABA \Rightarrow B \equiv \neg A \lor B を利用)
x,((P(x)Q(x))¬R(x))\equiv \forall x, ((P(x) \land Q(x)) \land \neg R(x)) (ド・モルガンの法則および二重否定の除去)
x,(P(x)Q(x)¬R(x))\equiv \forall x, (P(x) \land Q(x) \land \neg R(x))
(3)
¬(x,(P(x)(Q(x)R(x))))\neg(\forall x, (P(x) \Rightarrow (Q(x) \land R(x))))
x,¬(P(x)(Q(x)R(x)))\equiv \exists x, \neg (P(x) \Rightarrow (Q(x) \land R(x))) (量化子の否定)
x,¬(¬P(x)(Q(x)R(x)))\equiv \exists x, \neg (\neg P(x) \lor (Q(x) \land R(x))) (AB¬ABA \Rightarrow B \equiv \neg A \lor B を利用)
x,(P(x)¬(Q(x)R(x)))\equiv \exists x, (P(x) \land \neg (Q(x) \land R(x))) (ド・モルガンの法則および二重否定の除去)
x,(P(x)(¬Q(x)¬R(x)))\equiv \exists x, (P(x) \land (\neg Q(x) \lor \neg R(x))) (ド・モルガンの法則)

3. 最終的な答え

(1) ¬(x s.t.(P(x)Q(x)))x,(P(x)(¬Q(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x))) \equiv \forall x, (P(x) \Rightarrow (\neg Q(x)))
(2) ¬(x s.t.(P(x)Q(x)R(x)))x,(P(x)Q(x)(¬R(x)))\neg(\exists x \ s.t. (P(x) \land Q(x) \Rightarrow R(x))) \equiv \forall x, (P(x) \land Q(x) \land (\neg R(x)))
(3) ¬(x,(P(x)(Q(x)R(x))))x s.t.(P(x)(¬Q(x)¬R(x)))\neg(\forall x, (P(x) \Rightarrow (Q(x) \land R(x)))) \equiv \exists x \ s.t. (P(x) \land (\neg Q(x) \lor \neg R(x)))

「離散数学」の関連問題

問題は2つあります。 (1) $a, b, c, d$ の4種類のアルファベットから重複を許して3個を選び並べる方法は何通りあるか。 (2) $a, b, c, d$ の4種類のアルファベットから重複...

場合の数組み合わせ順列
2025/7/27

順列と階乗の計算問題です。 (1) $ _6P_2 $ (2) $ _7P_3 $ (3) $ _5P_1 $ (4) $ 5! $

順列階乗組み合わせ
2025/7/27

点Aを出発して、点B, C, D, Eをすべて回り、点Aに戻ってくる経路は何通りあるか。ただし、途中で点Aを通らないとする。

順列組み合わせグラフ理論経路探索
2025/7/27

V, W, X, Y, Zの5人が演習の発表順をくじで決めた。 以下の条件が与えられている。 * VはWの次である。 * XはYの2人後だが、最後ではない。 このとき、Zの順番を求める。

順列組み合わせ条件論理
2025/7/27

全体集合$U = \{x | x \text{は10以下の正の整数}\}$、 $A = \{x | x \text{は2の倍数}\}$、 $B = \{x | x \text{は3の倍数}\}$、 $...

集合集合演算ド・モルガンの法則
2025/7/26

9人の生徒をいくつかの組に分ける場合の数を求める問題です。具体的には、以下の4つの場合に分け方の総数を求めます。 (1) 9人を2つの組に分ける。ただし、どの組にも少なくとも1人は含まれるものとする。...

組み合わせ場合の数分割
2025/7/26

9人の生徒をいくつかの組に分ける場合の数を求める問題です。 (1) 9人を2つの組に分ける方法の総数を求めます(ただし、どの組にも少なくとも1人は含まれるものとします)。 (2) 9人を2人、3人、4...

組み合わせ場合の数分割
2025/7/26

9人の生徒をいくつかの組に分ける問題です。 (1) 9人を2つの組に分ける場合の数を求めます。ただし、どの組にも少なくとも1人は含まれるものとします。 (2) 9人を2人、3人、4人の3組に分ける場合...

組み合わせ場合の数二項係数グループ分け
2025/7/26

与えられた集合に関する問題です。具体的には、集合の名称、要素を書き並べる、部分集合を求める、共通部分と和集合を求める、補集合や共通部分、和集合などを求める問題、そして100以下の自然数の中で2でも3で...

集合集合演算部分集合共通部分和集合補集合包除原理
2025/7/26

順列に関する問題です。 (1) 順列の計算問題です。 (2) 3冊の本の並べ方の総数を求める問題です。 (3) 大人2人と子供4人が一列に並ぶときの並び方の総数を求める問題です。ただし、(1) 大人が...

順列組み合わせ場合の数階乗
2025/7/26