三角形ABCがあり、辺AB上に点P、辺AC上に点Qがあります。点P, Qを通る円がそれぞれ辺AB, ACとA以外の点で交わっており、その交点を仮にそれぞれB', C'とします。このとき、AP = 2, PB = 4, AQ = 6, QC = 3です。直線BCとQRの交点をSとします。直線ASとBRの交点をOとします。このとき、AO:ORを求めよ。

幾何学チェバの定理メネラウスの定理相似
2025/5/19

1. 問題の内容

三角形ABCがあり、辺AB上に点P、辺AC上に点Qがあります。点P, Qを通る円がそれぞれ辺AB, ACとA以外の点で交わっており、その交点を仮にそれぞれB', C'とします。このとき、AP = 2, PB = 4, AQ = 6, QC = 3です。直線BCとQRの交点をSとします。直線ASとBRの交点をOとします。このとき、AO:ORを求めよ。

2. 解き方の手順

まず、チェバの定理を理解しておく必要があります。三角形ABCにおいて、辺AB, BC, CA上に点D, E, Fがそれぞれあるとき、3直線AD, BE, CFが1点で交わるための必要十分条件は、
ADDBBEECCFFA=1\frac{AD}{DB} \cdot \frac{BE}{EC} \cdot \frac{CF}{FA} = 1
である。
次に、メネラウスの定理を理解しておく必要があります。三角形ABCにおいて、直線lが辺AB, BC, CAまたはそれらの延長とそれぞれ点D, E, Fで交わるとき、
ADDBBEECCFFA=1\frac{AD}{DB} \cdot \frac{BE}{EC} \cdot \frac{CF}{FA} = 1
が成り立つ。

1. メネラウスの定理を三角形ABCと直線QRに適用する。

AQQCCSSBBRRA=1\frac{AQ}{QC} \cdot \frac{CS}{SB} \cdot \frac{BR}{RA} = 1
63CSSBBRRA=1\frac{6}{3} \cdot \frac{CS}{SB} \cdot \frac{BR}{RA} = 1
CSSB=RA2BR\frac{CS}{SB} = \frac{RA}{2BR}

2. メネラウスの定理を三角形BCSと直線ARに適用する。

BRRCCAASSOOB=1\frac{BR}{RC} \cdot \frac{CA}{AS} \cdot \frac{SO}{OB} = 1

3. チェバの定理を三角形ABCと点Oに適用する。

APPBBSSCCRRA=1\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BS}{SC} \cdot \frac{CR}{RA} = 1
24BSSCCRRA=1\frac{2}{4} \cdot \frac{BS}{SC} \cdot \frac{CR}{RA} = 1
12BSSCCRRA=1\frac{1}{2} \cdot \frac{BS}{SC} \cdot \frac{CR}{RA} = 1
BSSC=2RACR\frac{BS}{SC} = 2 \frac{RA}{CR}
SCBS=CR2RA\frac{SC}{BS} = \frac{CR}{2RA}
BS=SBBS = -SBより、CSSB=RA2BR\frac{CS}{-SB} = \frac{RA}{2BR}だから、
CSSB=RA2BR\frac{CS}{SB} = \frac{-RA}{2BR}なので、
SCBS=CR2RA \frac{SC}{-BS} = \frac{CR}{2RA}だから、BS=SBBS = -SBより
SCSB=CR2RA\frac{SC}{SB} = \frac{-CR}{2RA}がわかる。
12SCSB=CRRA\frac{1}{2} \frac{SC}{SB} = \frac{CR}{RA}より、12(CR2RA)=CRRA\frac{1}{2}(\frac{-CR}{2RA})=\frac{CR}{RA}より、
CR4RA=CRRA\frac{-CR}{4RA} = \frac{CR}{RA}となり、CR=0CR=0またはRA=4RARA=-4RAとなる。
これでは解けないので、別の方法を考える。

4. 相似を使う

APQ\triangle APQABC\triangle ABCにおいて、APAB=26=13\frac{AP}{AB}=\frac{2}{6}=\frac{1}{3}AQAC=69=23\frac{AQ}{AC}=\frac{6}{9}=\frac{2}{3}であるため、APQABC\triangle APQ \nsim \triangle ABCである。

5. 別の解法

BPBA=BRBSBP \cdot BA = BR \cdot BSなので46=BRBS4 \cdot 6 = BR \cdot BS
CQCA=CRCSCQ \cdot CA = CR \cdot CSなので39=CRCS3 \cdot 9 = CR \cdot CS
24=BRBS24 = BR \cdot BS, 27=CRCS27 = CR \cdot CS
チェバの定理からAPPBBSSCCRRA=1\frac{AP}{PB} \frac{BS}{SC} \frac{CR}{RA}=1なので24BSSCCRRA=1\frac{2}{4} \frac{BS}{SC} \frac{CR}{RA}=1BSSCCRRA=2\frac{BS}{SC} \frac{CR}{RA}=2
AOOR=APPB+AQQC=24+63=12+2=52\frac{AO}{OR} = \frac{AP}{PB} + \frac{AQ}{QC} = \frac{2}{4} + \frac{6}{3} = \frac{1}{2} + 2 = \frac{5}{2}

3. 最終的な答え

5:2

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