自然数の列を、$1$個、$2$個、$4$個、・・・、$2^{n-1}$個の群に分ける。 (1) 第$n$群の最初の自然数を求める。 (2) $500$が第何群の第何項かを求める。 (3) 第$n$群にあるすべての自然数の和を求める。

数論数列群数列指数等差数列和の公式
2025/5/19

1. 問題の内容

自然数の列を、11個、22個、44個、・・・、2n12^{n-1}個の群に分ける。
(1) 第nn群の最初の自然数を求める。
(2) 500500が第何群の第何項かを求める。
(3) 第nn群にあるすべての自然数の和を求める。

2. 解き方の手順

(1) 第nn群の最初の自然数を求める。
nn群の最初の数は、第n1n-1群までの項数の合計に11を加えたものである。
kk群の項数は2k12^{k-1}であるから、第n1n-1群までの項数の合計は、
k=1n12k1=1+2+4++2n2=1(2n11)21=2n11\sum_{k=1}^{n-1} 2^{k-1} = 1 + 2 + 4 + \cdots + 2^{n-2} = \frac{1(2^{n-1} - 1)}{2-1} = 2^{n-1} - 1
したがって、第nn群の最初の自然数は、
2n11+1=2n12^{n-1} - 1 + 1 = 2^{n-1}
(2) 500が第何群の第何項かを求める。
nn群までの項数の合計は、
k=1n2k1=1+2+4++2n1=1(2n1)21=2n1\sum_{k=1}^n 2^{k-1} = 1 + 2 + 4 + \cdots + 2^{n-1} = \frac{1(2^n - 1)}{2-1} = 2^n - 1
281=2552^8 - 1 = 255
291=5112^9 - 1 = 511
2101=10232^{10} - 1 = 1023
であるから、500500は第99群にある。
88群までの項数の合計は281=2552^8 - 1 = 255であるから、500500は第99群の500255=245500 - 255 = 245番目の項である。
(3) 第nn群にあるすべての自然数の和を求める。
nn群の最初の項は2n12^{n-1}であり、第nn群の項数は2n12^{n-1}である。
したがって、第nn群の最後の項は、2n1+2n11=2n12^{n-1} + 2^{n-1} - 1 = 2^n - 1である。
nn群にあるすべての自然数の和は、初項2n12^{n-1}、末項2n12^n - 1、項数2n12^{n-1}の等差数列の和であるから、
2n1(2n1+2n1)2=2n2(2n1+2n1)=2n2(2n1+22n11)=2n2(32n11)=322n32n2\frac{2^{n-1}(2^{n-1} + 2^n - 1)}{2} = 2^{n-2}(2^{n-1} + 2^n - 1) = 2^{n-2}(2^{n-1} + 2 \cdot 2^{n-1} - 1) = 2^{n-2}(3 \cdot 2^{n-1} - 1) = 3 \cdot 2^{2n-3} - 2^{n-2}

3. 最終的な答え

(1) 第nn群の最初の自然数: 2n12^{n-1}
(2) 500は第9群の第245項
(3) 第nn群にあるすべての自然数の和: 322n32n23 \cdot 2^{2n-3} - 2^{n-2}

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