(1) $0 \le M \le 99$ を満たす整数 $M$ のうち、$M(M-1)$ が $25$ で割り切れるものを全て求める。 (2) $100 \le N \le 199$ を満たす整数 $N$ のうち、$N^2$ と $N$ の下2桁が一致するものを全て求める。

数論合同式整数の性質剰余
2025/6/5

1. 問題の内容

(1) 0M990 \le M \le 99 を満たす整数 MM のうち、M(M1)M(M-1)2525 で割り切れるものを全て求める。
(2) 100N199100 \le N \le 199 を満たす整数 NN のうち、N2N^2NN の下2桁が一致するものを全て求める。

2. 解き方の手順

(1) M(M1)M(M-1)2525 で割り切れるということは、M(M1)=25kM(M-1) = 25kkk は整数)と表せる。
MMM1M-1 は互いに素なので、MM または M1M-1 のどちらかが 2525 の倍数であるか、もしくは MMM1M-1 のどちらかが 55 の倍数である必要がある。
i) MM2525 の倍数のとき、M=0,25,50,75M = 0, 25, 50, 75
ii) M1M-12525 の倍数のとき、M=1,26,51,76M = 1, 26, 51, 76
M(M1)M(M-1)2525 で割り切れる他の場合を探す。MMM1M-1のどちらかが55の倍数になる場合を考える。
M=5nM = 5nとおくと、5n(5n1)5n(5n-1)2525で割り切れるためには、nn55の倍数であれば良い。
M=25kM = 25kと同様の結果が得られる。
M1=5nM-1=5nとおくと、(5n+1)(5n)(5n+1)(5n)2525で割り切れるためには、nn55の倍数であれば良い。
M1=25kM-1 = 25kと同様の結果が得られる。
よって、M=0,1,25,26,50,51,75,76M = 0, 1, 25, 26, 50, 51, 75, 76.
(2) N2N^2NN の下2桁が一致するということは、N2N(mod100)N^2 \equiv N \pmod{100} が成り立つということである。
N2N0(mod100)N^2 - N \equiv 0 \pmod{100}
N(N1)0(mod100)N(N-1) \equiv 0 \pmod{100}
N(N1)N(N-1)100100 の倍数であるから、N(N1)=100kN(N-1) = 100k (kkは整数)と表せる。
100=4×25100 = 4 \times 25 なので、N(N1)N(N-1)44 の倍数かつ 2525 の倍数である必要がある。
NNN1N-1 は互いに素なので、次のいずれかの組み合わせになる。
i) NN100100 の倍数
ii) N1N-1100100 の倍数
iii) NN44 の倍数かつ N1N-12525 の倍数
iv) NN2525 の倍数かつ N1N-144 の倍数
100N199100 \le N \le 199 の範囲で考える。
i) NN100100 の倍数のとき、N=100N=100 。このとき、N(N1)=100(99)=9900N(N-1) = 100(99) = 9900 なので条件を満たす。
ii) N1N-1100100 の倍数のとき、N=101N=101 。このとき、N(N1)=101(100)=10100N(N-1) = 101(100) = 10100 なので条件を満たす。
iii) NN44 の倍数かつ N1N-12525 の倍数のとき、N1=25kN-1=25k より N=25k+1N=25k+1
これが 44 の倍数なので、25k+10(mod4)25k+1 \equiv 0 \pmod{4}。つまり、k+10(mod4)k+1 \equiv 0 \pmod{4} なので、k13(mod4)k \equiv -1 \equiv 3 \pmod{4}
k=3,7k=3,7 などが考えられる。
k=3k=3 のとき N=25(3)+1=76N = 25(3)+1 = 76。これは範囲外。
k=7k=7 のとき N=25(7)+1=176N = 25(7)+1 = 176N(N1)=176(175)=30800N(N-1) = 176(175) = 30800 なので条件を満たす。
iv) NN2525 の倍数かつ N1N-144 の倍数のとき、N=25kN = 25k
N1=25k1N-1=25k-144 の倍数なので、25k10(mod4)25k-1 \equiv 0 \pmod{4}。つまり、k10(mod4)k-1 \equiv 0 \pmod{4} なので、k1(mod4)k \equiv 1 \pmod{4}
k=1,5k=1,5 などが考えられる。
k=1k=1 のとき N=25(1)=25N = 25(1) = 25。これは範囲外。
k=5k=5 のとき N=25(5)=125N = 25(5) = 125N(N1)=125(124)=15500N(N-1) = 125(124) = 15500 なので条件を満たす。
したがって、N=100,101,125,176N=100, 101, 125, 176.

3. 最終的な答え

(1) M=0,1,25,26,50,51,75,76M = 0, 1, 25, 26, 50, 51, 75, 76
(2) N=100,101,125,176N = 100, 101, 125, 176

「数論」の関連問題

正の整数 $a, b, c$ に対して、$M = 3^a + 3^b + 3^c + 1$ とする。 (1) $a < b = c \le 10$ を満たす $a, b, c$ の組で、$M$ が立方...

整数の性質べき乗立方数方程式
2025/6/6

自然数の列がいくつかの群に分けられている。第 $n$ 群には $2^{n-1}$ 個の数が入る。 (1) $n \ge 2$ のとき、第 $n$ 群の最初の数を $n$ の式で表す。 (2) 第 $n...

数列等比数列等差数列自然数
2025/6/6

$a_1, a_2, a_3, a_4, a_5$は正の整数で、$a_1 < a_2 < a_3 < a_4 < a_5$とする。 2つの集合$A = \{a_1, a_2, a_3, a_4, a_...

集合整数の性質方程式場合分け
2025/6/6

与えられた数について、正の約数の個数と、その約数の総和を求める問題です。 (1) $5 \cdot 2^3$ (2) 108 (3) 540

約数素因数分解約数の個数約数の総和
2025/6/6

与えられた3つの数について、正の約数の個数と、それらの約数の総和をそれぞれ求める問題です。 (1) $5 \cdot 2^3$ (2) $108$ (3) $540$

約数素因数分解約数の個数約数の総和
2025/6/6

## 1. 問題の内容

桁数合同式三平方の定理整数の性質べき乗
2025/6/6

問題は、125!の末尾に0が何個連続して並ぶか(イ)を求め、次に $n!$ が $10^{40}$ で割り切れるような最小の $n$ の値(ウ)を求めるものです。

階乗素因数分解末尾の0の個数
2025/6/5

正の整数 $n$ が与えられ、$n$ と $12$ の最小公倍数が $168$ であるような $n$ を全て求める問題です。

最小公倍数素因数分解整数の性質
2025/6/5

正の整数 $n$ と $24$ の最小公倍数が $504$ であるような $n$ をすべて求める問題です。

最小公倍数素因数分解整数の性質
2025/6/5

$m, n$ は自然数であるとき、$30!$ が $2^m$ で割り切れるような最大の $m$ の値を求めます。

素因数分解階乗床関数素因数の個数
2025/6/5