全体集合 $U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9\}$、集合 $A = \{1, 6, 8, 9\}$、集合 $B = \{2, 6, 7, 9\}$ が与えられています。 (1) $\overline{A \cup B}$ と $\overline{A} \cap \overline{B}$ をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。 (2) $\overline{A \cap B}$ と $\overline{A} \cup \overline{B}$ をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。 (3) $\overline{A} \cap B$ と $A \cup \overline{B}$ をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。

離散数学集合ド・モルガンの法則集合演算
2025/5/20

1. 問題の内容

全体集合 U={1,2,3,4,5,6,7,8,9}U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9\}、集合 A={1,6,8,9}A = \{1, 6, 8, 9\}、集合 B={2,6,7,9}B = \{2, 6, 7, 9\} が与えられています。
(1) AB\overline{A \cup B}AB\overline{A} \cap \overline{B} をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。
(2) AB\overline{A \cap B}AB\overline{A} \cup \overline{B} をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。
(3) AB\overline{A} \cap BABA \cup \overline{B} をそれぞれ求め、ド・モルガンの法則が成り立つかどうか調べます。

2. 解き方の手順

(1) まず、ABA \cup B を求めます。これは、AとBの要素を全て集めた集合です。
AB={1,2,6,7,8,9}A \cup B = \{1, 2, 6, 7, 8, 9\}
次に、AB\overline{A \cup B} を求めます。これは、UU の要素のうち、ABA \cup B に含まれない要素を集めた集合です。
AB={3,4,5}\overline{A \cup B} = \{3, 4, 5\}
次に、A\overline{A} を求めます。
A={2,3,4,5,7}\overline{A} = \{2, 3, 4, 5, 7\}
次に、B\overline{B} を求めます。
B={1,3,4,5,8}\overline{B} = \{1, 3, 4, 5, 8\}
次に、AB\overline{A} \cap \overline{B} を求めます。
AB={3,4,5}\overline{A} \cap \overline{B} = \{3, 4, 5\}
AB=AB\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B} であるため、ド・モルガンの法則が成り立ちます。
(2) まず、ABA \cap B を求めます。これは、AとB両方に含まれる要素を集めた集合です。
AB={6,9}A \cap B = \{6, 9\}
次に、AB\overline{A \cap B} を求めます。これは、UU の要素のうち、ABA \cap B に含まれない要素を集めた集合です。
AB={1,2,3,4,5,7,8}\overline{A \cap B} = \{1, 2, 3, 4, 5, 7, 8\}
次に、A\overline{A} を求めます。これは(1)で求めました。
A={2,3,4,5,7}\overline{A} = \{2, 3, 4, 5, 7\}
次に、B\overline{B} を求めます。これは(1)で求めました。
B={1,3,4,5,8}\overline{B} = \{1, 3, 4, 5, 8\}
次に、AB\overline{A} \cup \overline{B} を求めます。
AB={1,2,3,4,5,7,8}\overline{A} \cup \overline{B} = \{1, 2, 3, 4, 5, 7, 8\}
AB=AB\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B} であるため、ド・モルガンの法則が成り立ちます。
(3) まず、A\overline{A} を求めます。
A={2,3,4,5,7}\overline{A} = \{2, 3, 4, 5, 7\}
次に、AB\overline{A} \cap B を求めます。これは、A\overline{A}BB両方に含まれる要素を集めた集合です。
AB={2,7}\overline{A} \cap B = \{2, 7\}
次に、B\overline{B} を求めます。
B={1,3,4,5,8}\overline{B} = \{1, 3, 4, 5, 8\}
次に、ABA \cup \overline{B} を求めます。これは、AAB\overline{B}の要素を全て集めた集合です。
AB={1,3,4,5,6,8,9}A \cup \overline{B} = \{1, 3, 4, 5, 6, 8, 9\}
ABAB\overline{A} \cap B \neq A \cup \overline{B} より、ド・モルガンの法則は成り立ちません。
しかし、AB=ABA \cup \overline{B} = \overline{\overline{A} \cap B}がド・モルガンの法則です。
AB={2,7}={1,3,4,5,6,8,9}\overline{\overline{A} \cap B} = \overline{\{2, 7\}} = \{1, 3, 4, 5, 6, 8, 9\}
よって、ド・モルガンの法則が成り立ちます。

3. 最終的な答え

(1) AB={3,4,5}\overline{A \cup B} = \{3, 4, 5\}AB={3,4,5}\overline{A} \cap \overline{B} = \{3, 4, 5\}。ド・モルガンの法則は成り立つ。
(2) AB={1,2,3,4,5,7,8}\overline{A \cap B} = \{1, 2, 3, 4, 5, 7, 8\}AB={1,2,3,4,5,7,8}\overline{A} \cup \overline{B} = \{1, 2, 3, 4, 5, 7, 8\}。ド・モルガンの法則は成り立つ。
(3) AB={2,7}\overline{A} \cap B = \{2, 7\}AB={1,3,4,5,6,8,9}A \cup \overline{B} = \{1, 3, 4, 5, 6, 8, 9\}。ド・モルガンの法則は成り立つ。

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