4桁の自然数 $n$ の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ $a, b, c, d$ とします。次の条件を満たす $n$ は全部で何個あるか。 (1) $a > b > c > d$ (2) $a \geq b > c > d$

数論組み合わせ整数桁数不等式
2025/5/20

1. 問題の内容

4桁の自然数 nn の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ a,b,c,da, b, c, d とします。次の条件を満たす nn は全部で何個あるか。
(1) a>b>c>da > b > c > d
(2) ab>c>da \geq b > c > d

2. 解き方の手順

(1) a>b>c>da > b > c > d の場合
a,b,c,da, b, c, d00 から 99 までの異なる整数であり、a>b>c>da > b > c > d を満たす必要があります。
a,b,c,da, b, c, d の値を選ぶことは、 00 から 99 までの10個の整数から4個の異なる整数を選ぶことと同じです。選んだ4つの整数を大きい順に a,b,c,da, b, c, d とすれば良いからです。
したがって、組み合わせの公式を用いると、
10C4=10!4!(104)!=10!4!6!=10×9×8×74×3×2×1=10×3×7=210{}_{10}C_4 = \frac{10!}{4!(10-4)!} = \frac{10!}{4!6!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 10 \times 3 \times 7 = 210 通りです。
(2) ab>c>da \geq b > c > d の場合
この場合は、a,b,c,da, b, c, d00 から 99 までの整数であり、ab>c>da \geq b > c > d を満たす必要があります。
a=ba = b の場合と a>ba > b の場合に分けて考えます。
a>b>c>da > b > c > d の場合は、(1)で求めたように 210 通りです。
a=b>c>da = b > c > d の場合を考えます。
a=ba = b の値と、c,dc, d の値を選べば良いです。
a=b,c,da=b, c, d は異なる数字である必要があります。
00 から 99 までの10個の数字の中から3つの数字を選び、大きい順に a=b,c,da=b, c, d とすればよいです。
10C3=10!3!7!=10×9×83×2×1=10×3×4=120{}_{10}C_3 = \frac{10!}{3!7!} = \frac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1} = 10 \times 3 \times 4 = 120 通りです。
したがって、条件を満たす nn の個数は、210+120=330210 + 120 = 330 個です。
別の考え方として、ab>c>da \geq b > c > d を満たすものを直接数え上げることもできます。
a=a+1a'=a+1 とおくと、a>b>c>da' > b > c > d となります。このとき、aa'11 以上 1010 以下の整数となります。
したがって、0,1,2,...,100, 1, 2, ..., 10 の11個の整数から、相異なる4つの整数 a,b,c,da', b, c, d を選んで、大きい順に並べれば良いです。
この場合の数は、
11C4=11!4!7!=11×10×9×84×3×2×1=11×10×3=330{}_{11}C_4 = \frac{11!}{4!7!} = \frac{11 \times 10 \times 9 \times 8}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 11 \times 10 \times 3 = 330 通りです。

3. 最終的な答え

(1) 210個
(2) 330個

「数論」の関連問題

整数 $n$ について、以下の3つの命題を証明する。 (1) $n^2 + 3n$ は偶数である。 (2) $n^3 + 3n^2 + 2n$ は6の倍数である。 (3) $n$ が奇数ならば、$n^...

整数の性質倍数因数分解偶数奇数
2025/7/27

$m$, $n$, $k$ は自然数とする。命題「積 $mnk$ は偶数ならば、$m$, $n$, $k$ の少なくとも1つは偶数である」が真であることを証明する。

命題対偶整数の性質偶数奇数証明
2025/7/27

整数 $n$ について、「$n^3 + 1$ が奇数ならば、$n$ は偶数である」という命題を、対偶を用いて証明する。

命題証明対偶整数の性質偶数奇数代数
2025/7/27

整数 $n$ に対して、「$n^2$ が偶数ならば、$n$ は偶数である」という命題を、対偶を用いて証明する。

整数の性質命題対偶証明
2025/7/27

数列 $\{a_n\}$ があり、$a_1 = 3$, $a_2 = 2$ で、 $n \ge 2$ のとき $a_{n+1} = a_n^2 + a_n - 1$ を満たします。また、$n \ge ...

数列漸化式数学的帰納法代数
2025/7/27

問題は、3の累乗を並べた表とその各項を5で割った余りの表に関する問題です。 (1) 下の段(5で割った余り)の数のうち最も大きい数を求めます。 (2) 下の段の数を左から順に足していき、1番目から12...

剰余周期性累乗等差数列約数と倍数
2025/7/27

与えられた3つの数(50, 210, 693)をそれぞれ素数の積で表す問題です。

素因数分解素数整数の性質
2025/7/27

正の整数 $a, b, c$ に対して $M = 3^a + 3^b + 3^c + 1$ を定義します。この $M$ が立方数となるような $a, b, c$ の組を求めます。 (1) $a < b...

整数立方数指数
2025/7/26

$n$ は自然数とする。$n+1$ は $6$ の倍数であり、$n+4$ は $9$ の倍数であるとき、$n+13$ は $18$ の倍数であることを証明する。

整数の性質倍数合同式証明
2025/7/26

$n$ は正の整数とする。$n$, 175, 250 の最大公約数が 25, 最小公倍数が 3500 であるような $n$ をすべて求めよ。

最大公約数最小公倍数素因数分解整数の性質
2025/7/26