9で割り切れる整数の集合をA、15で割り切れる整数の集合をBとする。集合Cを $C = \{x+y | x \in A, y \in B\}$ と定義する。このとき、集合Cが3で割り切れる整数全体の集合と一致することを示せ。

数論整数の性質集合割り算合同式
2025/5/20

1. 問題の内容

9で割り切れる整数の集合をA、15で割り切れる整数の集合をBとする。集合Cを C={x+yxA,yB}C = \{x+y | x \in A, y \in B\} と定義する。このとき、集合Cが3で割り切れる整数全体の集合と一致することを示せ。

2. 解き方の手順

* **ステップ1: 集合Cの要素が3で割り切れることを示す**
xAx \in A より、xは9で割り切れるので、ある整数 k1k_1 を用いて x=9k1x = 9k_1 と表せる。
yBy \in B より、yは15で割り切れるので、ある整数 k2k_2 を用いて y=15k2y = 15k_2 と表せる。
したがって、x+y=9k1+15k2=3(3k1+5k2)x+y = 9k_1 + 15k_2 = 3(3k_1 + 5k_2) となる。
3k1+5k23k_1 + 5k_2 は整数なので、x+yx+y は3で割り切れる。
よって、CC の任意の要素は3で割り切れる。
* **ステップ2: 3で割り切れる任意の整数が集合Cの要素であることを示す**
3で割り切れる任意の整数を 3n3n (nは整数)とする。
3n3n を、9k1+15k29k_1+15k_2 の形で表すことを考える。すなわち、3n=9k1+15k23n = 9k_1 + 15k_2 となる整数 k1,k2k_1, k_2 が存在することを示す。
この式を3で割ると、n=3k1+5k2n = 3k_1 + 5k_2 となる。
整数 k1,k2k_1, k_2 を適切に選ぶことで、任意の整数 nn3k1+5k23k_1 + 5k_2 の形で表せることを示す。
例えば、n=3k1+5k2n = 3k_1 + 5k_2 において、k1=2nk_1 = 2nk2=nk_2 = -n とすると、3k1+5k2=3(2n)+5(n)=6n5n=n3k_1 + 5k_2 = 3(2n) + 5(-n) = 6n - 5n = n となる。
したがって、3n=9(2n)+15(n)3n = 9(2n) + 15(-n) と書ける。
x=9(2n)Ax=9(2n) \in A かつ y=15(n)By=15(-n) \in B なので、3n=x+yC3n = x+y \in C である。
よって、3で割り切れる任意の整数は集合Cの要素である。
* **ステップ3: まとめ**
ステップ1とステップ2より、CC は3で割り切れる整数全体の集合と一致する。

3. 最終的な答え

集合Cは3で割り切れる整数全体の集合と一致する。

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