次の3つの等式が $x$ についての恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を定める。 (1) $(x-1)(bx^2+x+c) = x^3+ax-2$ (2) $a(x+1)(x+2)+bx(x+1)+cx(x+2)=x+6$ (3) $a(x-1)^2+b(x-1)+c=x^2$

代数学恒等式多項式係数比較展開
2025/5/20

1. 問題の内容

次の3つの等式が xx についての恒等式となるように、定数 a,b,ca, b, c の値を定める。
(1) (x1)(bx2+x+c)=x3+ax2(x-1)(bx^2+x+c) = x^3+ax-2
(2) a(x+1)(x+2)+bx(x+1)+cx(x+2)=x+6a(x+1)(x+2)+bx(x+1)+cx(x+2)=x+6
(3) a(x1)2+b(x1)+c=x2a(x-1)^2+b(x-1)+c=x^2

2. 解き方の手順

(1)
左辺を展開する。
(x1)(bx2+x+c)=bx3+x2+cxbx2xc=bx3+(1b)x2+(c1)xc(x-1)(bx^2+x+c) = bx^3 + x^2 + cx - bx^2 - x - c = bx^3 + (1-b)x^2 + (c-1)x - c
これが x3+ax2x^3+ax-2 と恒等的に等しいので、各次数の係数を比較する。
x3x^3 の係数: b=1b = 1
x2x^2 の係数: 1b=01-b = 0
xx の係数: c1=ac-1 = a
定数項: c=2-c = -2
よって、b=1b=1, c=2c=2, a=c1=21=1a=c-1=2-1=1
(2)
左辺を展開する。
a(x+1)(x+2)+bx(x+1)+cx(x+2)=a(x2+3x+2)+b(x2+x)+c(x2+2x)=ax2+3ax+2a+bx2+bx+cx2+2cx=(a+b+c)x2+(3a+b+2c)x+2aa(x+1)(x+2)+bx(x+1)+cx(x+2) = a(x^2+3x+2)+b(x^2+x)+c(x^2+2x) = ax^2+3ax+2a+bx^2+bx+cx^2+2cx = (a+b+c)x^2+(3a+b+2c)x+2a
これが x+6x+6 と恒等的に等しいので、各次数の係数を比較する。
x2x^2 の係数: a+b+c=0a+b+c = 0
xx の係数: 3a+b+2c=13a+b+2c = 1
定数項: 2a=62a = 6
よって、a=3a=3
3+b+c=03+b+c = 0 より b+c=3b+c = -3
3(3)+b+2c=13(3)+b+2c=1 より 9+b+2c=19+b+2c=1, よって b+2c=8b+2c = -8
b+2c(b+c)=8(3)b+2c - (b+c) = -8 - (-3), よって c=5c = -5
b5=3b-5 = -3 より b=2b = 2
したがって、a=3a=3, b=2b=2, c=5c=-5
(3)
左辺を展開する。
a(x1)2+b(x1)+c=a(x22x+1)+b(x1)+c=ax22ax+a+bxb+c=ax2+(2a+b)x+(ab+c)a(x-1)^2+b(x-1)+c = a(x^2-2x+1)+b(x-1)+c = ax^2-2ax+a+bx-b+c = ax^2 + (-2a+b)x + (a-b+c)
これが x2x^2 と恒等的に等しいので、各次数の係数を比較する。
x2x^2 の係数: a=1a = 1
xx の係数: 2a+b=0-2a+b = 0
定数項: ab+c=0a-b+c = 0
よって、a=1a=1, 2(1)+b=0-2(1)+b=0 より b=2b=2, 12+c=01-2+c=0 より c=1c=1
したがって、a=1a=1, b=2b=2, c=1c=1

3. 最終的な答え

(1) a=1a=1, b=1b=1, c=2c=2
(2) a=3a=3, b=2b=2, c=5c=-5
(3) a=1a=1, b=2b=2, c=1c=1

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