与えられた2階線形同次微分方程式 $\frac{d^2x}{dt^2} = -3x - 2\frac{dx}{dt}$ を、初期条件 $t=0$ で $x=0$ かつ $\frac{dx}{dt} = v_0$ の下で解き、その解が $x(t) = \frac{v_0}{\sqrt{A}}e^{-t}\sin\sqrt{B}t + Ce^{-t}\cos\sqrt{B}t$ の形で与えられている。このとき、A, B, C に当てはまる整数値を求めよ。

解析学微分方程式線形微分方程式初期条件特性方程式一般解
2025/5/21

1. 問題の内容

与えられた2階線形同次微分方程式
d2xdt2=3x2dxdt\frac{d^2x}{dt^2} = -3x - 2\frac{dx}{dt}
を、初期条件 t=0t=0x=0x=0 かつ dxdt=v0\frac{dx}{dt} = v_0 の下で解き、その解が
x(t)=v0AetsinBt+CetcosBtx(t) = \frac{v_0}{\sqrt{A}}e^{-t}\sin\sqrt{B}t + Ce^{-t}\cos\sqrt{B}t
の形で与えられている。このとき、A, B, C に当てはまる整数値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 微分方程式を整理する。
与えられた微分方程式は、
d2xdt2+2dxdt+3x=0\frac{d^2x}{dt^2} + 2\frac{dx}{dt} + 3x = 0
と書き換えられる。
(2) 特性方程式を解く。
この微分方程式に対応する特性方程式は
r2+2r+3=0r^2 + 2r + 3 = 0
である。これを解くと、
r=2±224132=2±82=1±i2r = \frac{-2 \pm \sqrt{2^2 - 4 \cdot 1 \cdot 3}}{2} = \frac{-2 \pm \sqrt{-8}}{2} = -1 \pm i\sqrt{2}
となる。
(3) 一般解を求める。
特性方程式の解が r=1±i2r = -1 \pm i\sqrt{2} であるから、一般解は
x(t)=et(c1cos(2t)+c2sin(2t))x(t) = e^{-t}(c_1 \cos(\sqrt{2}t) + c_2 \sin(\sqrt{2}t))
となる。ここで、c1c_1c2c_2 は任意定数である。
(4) 初期条件を適用する。
x(0)=0x(0) = 0 より、
x(0)=e0(c1cos(0)+c2sin(0))=c1=0x(0) = e^0 (c_1 \cos(0) + c_2 \sin(0)) = c_1 = 0
したがって、c1=0c_1 = 0 となり、
x(t)=c2etsin(2t)x(t) = c_2 e^{-t} \sin(\sqrt{2}t)
となる。
次に、dxdt=v0\frac{dx}{dt} = v_0t=0t=0 で適用する。まず、dxdt\frac{dx}{dt} を計算する。
dxdt=c2(etsin(2t)+2etcos(2t))\frac{dx}{dt} = c_2 (-e^{-t} \sin(\sqrt{2}t) + \sqrt{2}e^{-t} \cos(\sqrt{2}t))
t=0t=0dxdt=v0\frac{dx}{dt} = v_0 であるから、
dxdt(0)=c2(e0sin(0)+2e0cos(0))=c22=v0\frac{dx}{dt}(0) = c_2 (-e^0 \sin(0) + \sqrt{2}e^0 \cos(0)) = c_2 \sqrt{2} = v_0
したがって、c2=v02c_2 = \frac{v_0}{\sqrt{2}} となる。
(5) A, B, C の値を決定する。
以上より、x(t)=v02etsin(2t)x(t) = \frac{v_0}{\sqrt{2}} e^{-t} \sin(\sqrt{2}t) である。
与えられた解の形と比較すると、
x(t)=v0Aetsin(Bt)+Cetcos(Bt)x(t) = \frac{v_0}{\sqrt{A}} e^{-t} \sin(\sqrt{B}t) + C e^{-t} \cos(\sqrt{B}t)
A=2A = 2, B=2B = 2, C=0C = 0
となる。

3. 最終的な答え

A = 2
B = 2
C = 0

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