## 問題の内容
与えられた連立一次方程式について、定数 の値を調整することで、(あ)解を持たない場合、(い)一意的でない解を持つ場合、(う)一意的な解を持つ場合をそれぞれ実現するように、 の値を決定せよ。
## 解き方の手順
### (1) の場合
まず、連立方程式を書き出す。
この連立方程式を行列で表現する。
係数行列の行列式を計算する。
連立方程式が解を持たない、または一意的でない解を持つ場合、係数行列の行列式は になる。したがって、
これから、 または が得られる。
次に、 と のそれぞれの場合について、拡大行列を調べて解の存在を調べる。
* の場合:
この拡大行列を簡約化すると、
解は存在するが、一意的ではない。
* の場合:
この拡大行列を簡約化すると、
これは矛盾しているので、解は存在しない。
したがって、 のとき解は存在しない。 のとき、解は一意的ではない。 のとき、解は一意的である。
### (2) の場合
まず、連立方程式を書き出す。
この連立方程式を行列で表現する。
係数行列の行列式を計算する。
連立方程式が解を持たない、または一意的でない解を持つ場合、係数行列の行列式は になる。したがって、
これから、 または が得られる。
* の場合:
この拡大行列を簡約化すると、
解は存在するが、一意的ではない。
* の場合:
2行目は1行目の6倍なので、矛盾が発生し、解が存在しない。
## 最終的な答え
### (1)の場合
* 解を持たない:
* 一意的でない解を持つ:
* 一意的な解を持つ:
### (2)の場合
* 解を持たない:
* 一意的でない解を持つ:
* 一意的な解を持つ: