$m$ を定数とする2次方程式 $x^2+2(m+2)x+2m+12=0$ について、以下の問いに答える。 (1) この方程式が異なる2つの正の解を持つときの $m$ の範囲を求める。 (2) この方程式が2より大きい解と2より小さい解を1つずつ持つときの $m$ の範囲を求める。 (3) この方程式が1と2の間、2と3の間にそれぞれ解を1つずつ持つときの $m$ の範囲を求める。

1. 問題の内容

$m$ を定数とする2次方程式 $x^2+2(m+2)x+2m+12=0$ について、以下の問いに答える。

(1) この方程式が異なる2つの正の解を持つときの $m$ の範囲を求める。

(2) この方程式が2より大きい解と2より小さい解を1つずつ持つときの $m$ の範囲を求める。

(3) この方程式が1と2の間、2と3の間にそれぞれ解を1つずつ持つときの $m$ の範囲を求める。

2. 解き方の手順

2次方程式 $x^2+2(m+2)x+2m+12=0$ を $f(x)=0$ とおき、$f(x) = x^2+2(m+2)x+2m+12$ とする。

(1) 異なる2つの正の解を持つ条件は、

(i) 判別式 $D>0$

(ii) 軸 $>0$

(iii) $f(0)>0$

を満たすことである。

(i) $D/4 = (m+2)^2 - (2m+12) = m^2 + 4m + 4 - 2m - 12 = m^2 + 2m - 8 > 0$

$(m+4)(m-2) > 0$ より $m < -4$ または $m > 2$

(ii) 軸は $x = -(m+2)$ なので、$-(m+2)>0$ より $m<-2$

(iii) $f(0) = 2m+12 > 0$ より $m > -6$

(i), (ii), (iii) を満たす範囲は $-6 < m < -4$ または $2 < m < -2$を満たす必要があるので、$2<m<-2$はありえない。したがって $-6 < m < -4$ である。

(2) 2より大きい解と2より小さい解を1つずつ持つ条件は、$f(2) < 0$ を満たすことである。

$f(2) = 2^2 + 2(m+2)2 + 2m+12 = 4 + 4m + 8 + 2m + 12 = 6m + 24 < 0$

$6m < -24$ より $m < -4$

(3) 1と2の間に解をもち、2と3の間に解を持つ条件は、$f(1)f(2) < 0$ かつ $f(2)f(3) < 0$ を満たすことである。

$f(1) = 1+2(m+2)+2m+12 = 1 + 2m + 4 + 2m + 12 = 4m + 17$

$f(2) = 6m+24$

$f(3) = 3^2 + 2(m+2)3 + 2m + 12 = 9 + 6m + 12 + 2m + 12 = 8m + 33$

$f(1)f(2) = (4m+17)(6m+24) < 0$

$(4m+17)(m+4) < 0$

$-\frac{17}{4} < m < -4$

$f(2)f(3) = (6m+24)(8m+33) < 0$

$(m+4)(8m+33) < 0$

$-4 < m < -\frac{33}{8}$

これらを満たす範囲は、$-\frac{17}{4} < m < -4$ かつ $-4 < m < -\frac{33}{8}$ より、共通部分は存在しない。

したがって $f(1) > 0, f(2) < 0, f(3) > 0$または $f(1) < 0, f(2) > 0, f(3) < 0$ であり、$f(2)<0$ であるから、$m<-4$ である。よって

$f(1)>0$ かつ $f(3)>0$

$4m+17>0$ かつ $8m+33>0$

$m>-17/4=-4.25$ かつ $m>-33/8=-4.125$

したがって $-4.125<m<-4$ はありえない

$f(1)<0$ かつ $f(3)<0$

$4m+17<0$ かつ $8m+33<0$

$m<-17/4=-4.25$ かつ $m<-33/8=-4.125$

したがって $m<-4.25$ であるからこの条件と　$m<-4$より、$m < -17/4$

3. 最終的な答え

(1) アイ：-6, ウエ：-4

(2) オカ：-4

(3) キクケ：-17, コ：4, サシ：-33/8 となるはずだが、解答不備