関数 $f(x)=(ax^2+bx+c)e^{-x}$ が与えられ、すべての実数 $x$ に対して $f'(x) = f(x) + xe^{-x}$ が成り立つとき、定数 $a, b, c$ の値を求める問題です。

解析学微分指数関数関数方程式
2025/5/21

1. 問題の内容

関数 f(x)=(ax2+bx+c)exf(x)=(ax^2+bx+c)e^{-x} が与えられ、すべての実数 xx に対して f(x)=f(x)+xexf'(x) = f(x) + xe^{-x} が成り立つとき、定数 a,b,ca, b, c の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、f(x)f(x) を微分して f(x)f'(x) を求めます。
f(x)=(ax2+bx+c)exf(x)=(ax^2+bx+c)e^{-x} なので、積の微分公式を用いて
f(x)=(2ax+b)ex+(ax2+bx+c)(ex)=(2ax+b)ex(ax2+bx+c)ex=(ax2+(2ab)x+bc)exf'(x) = (2ax+b)e^{-x} + (ax^2+bx+c)(-e^{-x}) = (2ax+b)e^{-x} - (ax^2+bx+c)e^{-x} = (-ax^2+(2a-b)x+b-c)e^{-x}
次に、与えられた条件 f(x)=f(x)+xexf'(x) = f(x) + xe^{-x} に代入します。
(ax2+(2ab)x+bc)ex=(ax2+bx+c)ex+xex(-ax^2+(2a-b)x+b-c)e^{-x} = (ax^2+bx+c)e^{-x} + xe^{-x}
両辺を exe^{-x} で割ると、
ax2+(2ab)x+bc=ax2+bx+c+x-ax^2+(2a-b)x+b-c = ax^2+bx+c + x
整理すると、
(aa)x2+(2abb1)x+bcc=0(-a-a)x^2 + (2a-b-b-1)x + b-c-c = 0
2ax2+(2a2b1)x+b2c=0-2ax^2 + (2a-2b-1)x + b-2c = 0
この式がすべての xx に対して成り立つためには、各項の係数が0でなければなりません。
したがって、以下の連立方程式が得られます。
\begin{align} \label{eq:1} -2a &= 0 \\ 2a-2b-1 &= 0 \\ b-2c &= 0 \end{align}
最初の式より、a=0a=0 です。
2番目の式に代入すると、
2(0)2b1=02(0) - 2b - 1 = 0
2b=1-2b = 1
b=12b = -\frac{1}{2}
3番目の式に代入すると、
122c=0-\frac{1}{2} - 2c = 0
2c=12-2c = \frac{1}{2}
c=14c = -\frac{1}{4}

3. 最終的な答え

a=0a = 0
b=12b = -\frac{1}{2}
c=14c = -\frac{1}{4}

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