2次正方行列 $A = \begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 1 & 3 \end{pmatrix}$ について、以下の問いに答える。 (1) Aの固有値を求める。 (2) Aの各固有値に属する固有ベクトルを1つ求める。 (3) 2つの数列 $\{a_n\}$, $\{b_n\}$ が $\begin{pmatrix} a_1 \\ b_1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}$ , $\begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix}$ (n = 1, 2, 3, ...) を満たすとする。このとき、数列 $\{a_n\}$, $\{b_n\}$ の一般項をそれぞれ求める。
2025/5/21
1. 問題の内容
2次正方行列 について、以下の問いに答える。
(1) Aの固有値を求める。
(2) Aの各固有値に属する固有ベクトルを1つ求める。
(3) 2つの数列 , が , (n = 1, 2, 3, ...) を満たすとする。このとき、数列 , の一般項をそれぞれ求める。
2. 解き方の手順
(1) 固有値を求める。
行列 の固有値を とすると、固有方程式 を満たす。ここで は単位行列である。
したがって、固有値は である。
(2) 固有ベクトルを求める。
(i) のとき、固有ベクトルを とすると、 を満たす。
よって、 より である。 とすると、 となる。
したがって、固有値 に属する固有ベクトルは である。
(ii) のとき、固有ベクトルを とすると、 を満たす。
よって、 より である。 とすると、 となる。
したがって、固有値 に属する固有ベクトルは である。
(3) 数列 , の一般項を求める。
を固有ベクトル と の線形結合で表す。
のとき、
よって、 かつ である。
これを解くと、 , となる。
したがって、
よって、 , である。
3. 最終的な答え
(1) 固有値:2, 4
(2) 固有ベクトル:
に対する固有ベクトル:
に対する固有ベクトル:
(3) 一般項:,