与えられた6つの極限について、その収束・発散を調べ、収束する場合は極限値を求めよ。

1. 問題の内容

与えられた6つの極限について、その収束・発散を調べ、収束する場合は極限値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $\lim_{x \to -1+0} \frac{|x+1|}{x+1}$

$x \to -1+0$ より、$x$ は $-1$ より少し大きい値を取る。したがって、$x+1 > 0$ となり、$|x+1| = x+1$。

よって、$\lim_{x \to -1+0} \frac{|x+1|}{x+1} = \lim_{x \to -1+0} \frac{x+1}{x+1} = \lim_{x \to -1+0} 1 = 1$

(2) $\lim_{x \to -2-0} \frac{x^2 + 2x}{|x+2|}$

$x \to -2-0$ より、$x$ は $-2$ より少し小さい値を取る。したがって、$x+2 < 0$ となり、$|x+2| = -(x+2)$。また、$x^2 + 2x = x(x+2)$。

よって、$\lim_{x \to -2-0} \frac{x^2 + 2x}{|x+2|} = \lim_{x \to -2-0} \frac{x(x+2)}{-(x+2)} = \lim_{x \to -2-0} -x = -(-2) = 2$

(3) $\lim_{x \to 2+0} \frac{1}{2-x}$

$x \to 2+0$ より、$x$ は $2$ より少し大きい値を取る。したがって、$2-x < 0$ であり、$2-x$ は $0$ に近づく。

よって、$\lim_{x \to 2+0} \frac{1}{2-x} = -\infty$

(4) $\lim_{x \to -1-0} \frac{x}{x^2 - 1}$

$\lim_{x \to -1-0} \frac{x}{x^2 - 1} = \lim_{x \to -1-0} \frac{x}{(x-1)(x+1)}$

$x \to -1-0$ より、$x$ は $-1$ より少し小さい値を取る。したがって、$x+1 < 0$ であり、$x+1$ は $0$ に近づく。また、$x-1$ は $-2$ に近づく。よって、$\frac{x}{x-1}$ は $\frac{-1}{-2}=\frac{1}{2}$ に近づく。

よって、$\lim_{x \to -1-0} \frac{x}{x^2 - 1} = \lim_{x \to -1-0} \frac{x}{(x-1)(x+1)} = \frac{1}{2} \lim_{x \to -1-0} \frac{1}{x+1} = -\infty$

(5) $\lim_{x \to \frac{\pi}{2}-0} \tan x$

$x \to \frac{\pi}{2}-0$ より、$x$ は $\frac{\pi}{2}$ より少し小さい値を取る。したがって、$\tan x$ は正の無限大に発散する。

よって、$\lim_{x \to \frac{\pi}{2}-0} \tan x = \infty$

(6) $\lim_{x \to +0} \frac{1}{\sin x}$

$x \to +0$ より、$x$ は $0$ より少し大きい値を取る。したがって、$\sin x > 0$ であり、$\sin x$ は $0$ に近づく。

よって、$\lim_{x \to +0} \frac{1}{\sin x} = \infty$

3. 最終的な答え

(1) 1

(2) 2

(3) 発散

(4) 発散

(5) 発散

(6) 発散