与えられた極限を計算し、収束するか発散するかを調べ、収束する場合はその極限値を求める問題です。具体的には、以下の4つの極限を考える必要があります。 (1) $\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}$ (2) $\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}$ (3) $\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}$ (4) $\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}$

解析学極限関数の極限片側極限発散
2025/5/21

1. 問題の内容

与えられた極限を計算し、収束するか発散するかを調べ、収束する場合はその極限値を求める問題です。具体的には、以下の4つの極限を考える必要があります。
(1) limx1+0x1x1\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}
(2) limx201x2\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}
(3) limx201(x+2)2\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}
(4) limx11x+1\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}

2. 解き方の手順

(1) limx1+0x1x1\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}
x1+0x \to 1+0 は、xx11 より大きい値から 11 に近づくことを意味します。したがって、x>1x > 1 であり、x1>0x-1 > 0 なので、x1=x1|x-1| = x-1 となります。
よって、
limx1+0x1x1=limx1+0x1x1=limx1+01=1\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1} = \lim_{x \to 1+0} \frac{x-1}{x-1} = \lim_{x \to 1+0} 1 = 1
(2) limx201x2\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}
x20x \to 2-0 は、xx22 より小さい値から 22 に近づくことを意味します。したがって、x<2x < 2 であり、x2<0x-2 < 0 です。xx22 に近づくにつれて、x2x-200 に近づきますが、常に負の値です。したがって、1x2\frac{1}{x-2} は負の無限大に発散します。
limx201x2=\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2} = -\infty
(3) limx201(x+2)2\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}
x20x \to -2-0 は、xx2-2 より小さい値から 2-2 に近づくことを意味します。したがって、x<2x < -2 であり、x+2<0x+2 < 0 です。しかし、x+2x+2 を2乗しているので、(x+2)2>0(x+2)^2 > 0 となり、xx2-2 に近づくにつれて、(x+2)2(x+2)^200 に近づきます。したがって、1(x+2)2\frac{1}{(x+2)^2} は正の無限大に発散します。
limx201(x+2)2=+\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2} = +\infty
(4) limx11x+1\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}
xx1-1 に近づくとき、x+1|x+1|00 に近づきます。x+1|x+1| は常に非負なので、1x+1\frac{1}{|x+1|} は正の無限大に発散します。
limx11x+1=+\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|} = +\infty

3. 最終的な答え

(1) limx1+0x1x1=1\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1} = 1
(2) limx201x2=\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2} = -\infty (発散)
(3) limx201(x+2)2=+\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2} = +\infty (発散)
(4) limx11x+1=+\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|} = +\infty (発散)

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