各小問について、順番に逆行列を求めます。逆行列が存在しない場合は、その理由を述べます。
(1) 零行列O:零行列は正方行列でなければならないが、与えられた情報だけでは行列のサイズが不明であるため、一般に逆行列は存在しません。
(2) 単位行列E:単位行列の逆行列は単位行列自身です。
(3) 正則な行列A, Bに対してAB:逆行列は (AB)−1=B−1A−1です。 (4) 正則な行列A, Bに対してA + B:一般に、A+Bの逆行列はAとBの逆行列を用いて簡単に表現できません。与えられた条件だけでは逆行列は求められません。
(5) (1 2):これは2x1の行列なので正方行列ではないので、逆行列は存在しません。
(6) 行列 (112−103):これは2x3の行列なので正方行列ではないので、逆行列は存在しません。 (7) 行列 (cosθsinθ−sinθcosθ):この行列の行列式は cos2θ+sin2θ=1 なので、逆行列が存在します。逆行列は (cosθ−sinθsinθcosθ)です。 (8) スカラー2025:これは1x1の行列とみなせます。逆行列は 20251 です。 (9) 行列 (3145):行列式は 3⋅5−4⋅1=15−4=11 です。逆行列は 111(5−1−43)=(5/11−1/11−4/113/11) です。 (10) 行列 (4−6−69):行列式は 4⋅9−(−6)⋅(−6)=36−36=0 です。行列式が0なので、逆行列は存在しません。 (11) 行列 2−32−14−1313:1行目と3行目が同じなので、行列式は0となり、逆行列は存在しません。 (12) 行列 2−3−1−142312:行列式を計算します。2(4⋅2−1⋅2)−(−1)((−3)⋅2−1⋅(−1))+3((−3)⋅2−4⋅(−1))=2(8−2)+(−6+1)+3(−6+4)=2(6)−5+3(−2)=12−5−6=1 。よって逆行列が存在する。逆行列は 65−287−3−13−115