与えられた二つの命題を、対偶を用いて証明する問題です。 (1) $x, y$が実数のとき、$x^2 + y^2 < 8$ ならば $x < 2$ または $y < 2$ である。 (2) $n$が整数で、$n^2$が3の倍数ならば、$n$も3の倍数である。
2025/5/22
1. 問題の内容
与えられた二つの命題を、対偶を用いて証明する問題です。
(1) が実数のとき、 ならば または である。
(2) が整数で、が3の倍数ならば、も3の倍数である。
2. 解き方の手順
(1) 対偶を考える:
元の命題「 ならば または である」の対偶は、
「 かつ ならば である」となります。
この対偶が真であることを証明します。
かつ のとき、 かつ が成り立ちます。
したがって、 となり、 が成立します。
よって、対偶が真であるため、元の命題も真です。
(2) 対偶を考える:
元の命題「が3の倍数ならば、も3の倍数である」の対偶は、
「が3の倍数でないならば、も3の倍数でない」となります。
この対偶が真であることを証明します。
が3の倍数でないとき、はまたは(は整数)と表せます。
(i) の場合:
となり、 は3で割ると1余るため、3の倍数ではありません。
(ii) の場合:
となり、 は3で割ると1余るため、3の倍数ではありません。
したがって、が3の倍数でないならば、も3の倍数でないことが示されました。
よって、対偶が真であるため、元の命題も真です。
3. 最終的な答え
(1) が実数のとき、 ならば または である。 (真)
(2) が整数で、が3の倍数ならば、も3の倍数である。 (真)