極限 $\lim_{x \to 1} \frac{a\sqrt{x+1}-b}{x-1} = \frac{1}{2}$ が成り立つように、定数 $a$ と $b$ の値を定める問題です。

解析学極限ロピタルの定理関数の連続性
2025/5/22

1. 問題の内容

極限 limx1ax+1bx1=12\lim_{x \to 1} \frac{a\sqrt{x+1}-b}{x-1} = \frac{1}{2} が成り立つように、定数 aabb の値を定める問題です。

2. 解き方の手順

まず、極限が存在するためには、 x1x \to 1 で分母が 0 に近づくとき、分子も 0 に近づく必要があります。したがって、a1+1b=0a\sqrt{1+1}-b = 0 である必要があります。
a2b=0a\sqrt{2}-b = 0
b=a2b = a\sqrt{2}
次に、求めた関係式を元の極限式に代入し、ロピタルの定理を用いて極限を計算します。
b=a2b = a\sqrt{2}を代入すると、
limx1ax+1a2x1=12\lim_{x \to 1} \frac{a\sqrt{x+1} - a\sqrt{2}}{x-1} = \frac{1}{2}
aaをくくりだすと、
alimx1x+12x1=12a \lim_{x \to 1} \frac{\sqrt{x+1} - \sqrt{2}}{x-1} = \frac{1}{2}
ここで、limx1x+12x1\lim_{x \to 1} \frac{\sqrt{x+1} - \sqrt{2}}{x-1}を計算するために、分子と分母にx+1+2\sqrt{x+1} + \sqrt{2}をかけます。
alimx1(x+12)(x+1+2)(x1)(x+1+2)=12a \lim_{x \to 1} \frac{(\sqrt{x+1} - \sqrt{2})(\sqrt{x+1} + \sqrt{2})}{(x-1)(\sqrt{x+1} + \sqrt{2})} = \frac{1}{2}
alimx1(x+1)2(x1)(x+1+2)=12a \lim_{x \to 1} \frac{(x+1) - 2}{(x-1)(\sqrt{x+1} + \sqrt{2})} = \frac{1}{2}
alimx1x1(x1)(x+1+2)=12a \lim_{x \to 1} \frac{x-1}{(x-1)(\sqrt{x+1} + \sqrt{2})} = \frac{1}{2}
alimx11x+1+2=12a \lim_{x \to 1} \frac{1}{\sqrt{x+1} + \sqrt{2}} = \frac{1}{2}
x1x \to 1を代入すると、
a12+2=12a \frac{1}{\sqrt{2} + \sqrt{2}} = \frac{1}{2}
a122=12a \frac{1}{2\sqrt{2}} = \frac{1}{2}
a=2a = \sqrt{2}
b=a2b = a\sqrt{2}より、
b=2×2=2b = \sqrt{2} \times \sqrt{2} = 2

3. 最終的な答え

a=2a = \sqrt{2}
b=2b = 2

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