a, b, c, d の4つの文字を1列に並べるとき、1番目が a ではなく、2番目が b ではなく、3番目が c ではなく、4番目が d ではない並べ方は何通りあるか。

離散数学順列包除原理数え上げ
2025/5/22

1. 問題の内容

a, b, c, d の4つの文字を1列に並べるとき、1番目が a ではなく、2番目が b ではなく、3番目が c ではなく、4番目が d ではない並べ方は何通りあるか。

2. 解き方の手順

この問題は、包除原理を使って解くことができます。
全体の並べ方から、条件を満たさない並べ方を引いていきます。
* **全体の並べ方**: 4つの文字を並べる順列なので、4!=4×3×2×1=244! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 通り。
* **条件を満たさない並べ方**:
* A = {1番目が a の並べ方}
* B = {2番目が b の並べ方}
* C = {3番目が c の並べ方}
* D = {4番目が d の並べ方}
とします。求めたいのは N(ABCD)N(A \cup B \cup C \cup D) です。
包除原理より、
N(ABCD)=N(A)+N(B)+N(C)+N(D)N(AB)N(AC)N(AD)N(BC)N(BD)N(CD)+N(ABC)+N(ABD)+N(ACD)+N(BCD)N(ABCD)N(A \cup B \cup C \cup D) = N(A) + N(B) + N(C) + N(D) - N(A \cap B) - N(A \cap C) - N(A \cap D) - N(B \cap C) - N(B \cap D) - N(C \cap D) + N(A \cap B \cap C) + N(A \cap B \cap D) + N(A \cap C \cap D) + N(B \cap C \cap D) - N(A \cap B \cap C \cap D)
を計算します。
* N(A)=N(B)=N(C)=N(D)=3!=6N(A) = N(B) = N(C) = N(D) = 3! = 6
* N(AB)=N(AC)=N(AD)=N(BC)=N(BD)=N(CD)=2!=2N(A \cap B) = N(A \cap C) = N(A \cap D) = N(B \cap C) = N(B \cap D) = N(C \cap D) = 2! = 2
* N(ABC)=N(ABD)=N(ACD)=N(BCD)=1!=1N(A \cap B \cap C) = N(A \cap B \cap D) = N(A \cap C \cap D) = N(B \cap C \cap D) = 1! = 1
* N(ABCD)=1N(A \cap B \cap C \cap D) = 1
したがって、
N(ABCD)=4×66×2+4×11=2412+41=15N(A \cup B \cup C \cup D) = 4 \times 6 - 6 \times 2 + 4 \times 1 - 1 = 24 - 12 + 4 - 1 = 15
* **条件を満たす並べ方**:
全体の並べ方から、条件を満たさない並べ方を引きます。
2415=924 - 15 = 9

3. 最終的な答え

9通り

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