定数 $a$ を含む3つの連立不等式(I, II, III)が与えられています。これらのうち、解が $x=2$ となるような $a$ の値が存在するものを選択し、$a$ の値を求める問題です。

代数学連立不等式不等式解の存在変数を含む不等式
2025/5/22

1. 問題の内容

定数 aa を含む3つの連立不等式(I, II, III)が与えられています。これらのうち、解が x=2x=2 となるような aa の値が存在するものを選択し、aa の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、各連立不等式について、x=2x=2 を代入して、aa の条件を求めます。
(I) {6x1x+9xa2x+1\begin{cases} 6x-1 \geq x+9 \\ x-a \leq 2x+1 \end{cases}x=2x=2 を代入すると
{6(2)12+92a2(2)+1{11112a5{常に成り立つa3{常に成り立つa3\begin{cases} 6(2)-1 \geq 2+9 \\ 2-a \leq 2(2)+1 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} 11 \geq 11 \\ 2-a \leq 5 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ -a \leq 3 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ a \geq -3 \end{cases}
したがって、a3a \geq -3 であれば、x=2x=2xa2x+1x-a \leq 2x+1 を満たします。
次に、6x1x+96x-1 \geq x+9 を解くと、5x105x \geq 10 より x2x \geq 2です。また、xa2x+1x-a \leq 2x+1 を解くと、x1a-x-1 \leq a より、x2x \geq 2のとき、ax1a \geq -x-1 なので、a3a \geq -3 であれば、x=2x=2が解になりえます。xxが2より大きいと、x=3x=3なら、a4a \geq -4となり、解はx=2x=2だけではありません。よって a=3a = -3 のとき、x=2x=2が解です。
(II) {6x1x+9xa2x+1\begin{cases} 6x-1 \geq x+9 \\ x-a \geq 2x+1 \end{cases}x=2x=2 を代入すると
{6(2)12+92a2(2)+1{11112a5{常に成り立つa3{常に成り立つa3\begin{cases} 6(2)-1 \geq 2+9 \\ 2-a \geq 2(2)+1 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} 11 \geq 11 \\ 2-a \geq 5 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ -a \geq 3 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ a \leq -3 \end{cases}
したがって、a3a \leq -3 であれば、x=2x=2xa2x+1x-a \geq 2x+1 を満たします。
次に、6x1x+96x-1 \geq x+9 を解くと、5x105x \geq 10 より x2x \geq 2です。また、xa2x+1x-a \geq 2x+1 を解くと、x1a-x-1 \geq a より、ax1a \leq -x-1 なので、x2x \geq 2 のとき、ax1a \leq -x-1 より、a3a \leq -3であれば、x=2x=2が解になりえます。x=2x=2のとき、a3a \leq -3x=3x=3なら、a4a \leq -4となり、解はx=2x=2だけではありません。よってa=3a = -3のとき、x=2x=2が解です。
(III) {6x1x+9xa>2x+1\begin{cases} 6x-1 \geq x+9 \\ x-a > 2x+1 \end{cases}x=2x=2 を代入すると
{6(2)12+92a>2(2)+1{11112a>5{常に成り立つa>3{常に成り立つa<3\begin{cases} 6(2)-1 \geq 2+9 \\ 2-a > 2(2)+1 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} 11 \geq 11 \\ 2-a > 5 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ -a > 3 \end{cases} \Leftrightarrow \begin{cases} \text{常に成り立つ} \\ a < -3 \end{cases}
したがって、a<3a < -3 であれば、x=2x=2xa>2x+1x-a > 2x+1 を満たします。
6x1x+96x-1 \geq x+9 より、x2x \geq 2xa>2x+1x-a > 2x+1 より、a<x1a < -x-1
x=2x=2のとき、a<3a < -3
仮にx=2x=2が解の場合、x>2x>2となる値は解ではありません。
xa>2x+1x-a > 2x+1を解くと、a<x1a<-x-1です。
6x1x+96x-1 \geq x+9を解くと、x2x \geq 2
したがって、 x>2x>2 のとき6x1>x+96x-1 > x+9となり、これを満たします。
xxは、2x2 \leq x を満たす必要があります。
しかし、x=2x=2のみが解となるのは、a<3a<-3であれば満たされません。
まとめると、
(I) a=3a = -3
(II) a=3a = -3
(III) aa は存在しない

3. 最終的な答え

(I) 解が存在し、a=3a = -3
(II) 解が存在し、a=3a = -3
(III) 解が存在しない

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