問題は2つあります。 (1) 等式 $x+y+z=9$ を満たす自然数 $x, y, z$ の組の個数を求める。 (2) 図のような街路において、PからQまで行く最短経路について、 (i) 総数 (ii) Rを通る経路の数 (iii) ×印の箇所を通らない経路の数を求める。

離散数学組み合わせ場合の数最短経路格子点
2025/5/23

1. 問題の内容

問題は2つあります。
(1) 等式 x+y+z=9x+y+z=9 を満たす自然数 x,y,zx, y, z の組の個数を求める。
(2) 図のような街路において、PからQまで行く最短経路について、
(i) 総数
(ii) Rを通る経路の数
(iii) ×印の箇所を通らない経路の数を求める。

2. 解き方の手順

(1)
x,y,zx, y, z は自然数なので、x1,y1,z1x \ge 1, y \ge 1, z \ge 1 である。
x=x1,y=y1,z=z1x' = x - 1, y' = y - 1, z' = z - 1 とおくと、x,y,z0x', y', z' \ge 0 であり、
x=x+1,y=y+1,z=z+1x = x' + 1, y = y' + 1, z = z' + 1 となる。
x+y+z=(x+1)+(y+1)+(z+1)=x+y+z+3=9x+y+z = (x'+1) + (y'+1) + (z'+1) = x' + y' + z' + 3 = 9
よって、x+y+z=6x' + y' + z' = 6 を満たす非負整数 x,y,zx', y', z' の組の個数を求める。
これは、6個の〇と2本の仕切りの並び方の総数に等しい。
したがって、求める組の個数は、
(6+22)=(82)=8×72×1=28\binom{6+2}{2} = \binom{8}{2} = \frac{8 \times 7}{2 \times 1} = 28
(2)
(i) PからQまでの最短経路の総数
PからQまで行くには、右に5回、上に4回移動する必要がある。
よって、最短経路の総数は、
(5+44)=(94)=9×8×7×64×3×2×1=126\binom{5+4}{4} = \binom{9}{4} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 126
(ii) Rを通る経路の数
PからRまでの最短経路の数は、右に2回、上に2回移動する必要があるので、
(2+22)=(42)=4×32×1=6\binom{2+2}{2} = \binom{4}{2} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6
RからQまでの最短経路の数は、右に3回、上に2回移動する必要があるので、
(3+22)=(52)=5×42×1=10\binom{3+2}{2} = \binom{5}{2} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10
したがって、PからRを通ってQまで行く最短経路の数は、
6×10=606 \times 10 = 60
(iii) ×印の箇所を通らない経路の数
PからQまでの最短経路の総数は126通り。
×印の箇所を通る最短経路の数を求める。
Pから×印の箇所までの最短経路の数は、右に1回、上に2回移動する必要があるので、
(1+22)=(32)=3×22×1=3\binom{1+2}{2} = \binom{3}{2} = \frac{3 \times 2}{2 \times 1} = 3
×印の箇所からQまでの最短経路の数は、右に4回、上に2回移動する必要があるので、
(4+22)=(62)=6×52×1=15\binom{4+2}{2} = \binom{6}{2} = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15
したがって、Pから×印を通ってQまで行く最短経路の数は、
3×15=453 \times 15 = 45
したがって、×印の箇所を通らない経路の数は、
12645=81126 - 45 = 81

3. 最終的な答え

(1) 28個
(2)
(i) 126通り
(ii) 60通り
(iii) 81通り

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