与えられた常微分方程式 $\frac{dN}{dt} = \alpha N + \beta$ を解く問題です。ここで、$\alpha$ と $\beta$ は定数であり、$\beta > 0$ であることが与えられています。これは定数係数の非同次線形微分方程式です。

応用数学常微分方程式微分方程式変数分離積分指数関数
2025/5/23

1. 問題の内容

与えられた常微分方程式 dNdt=αN+β\frac{dN}{dt} = \alpha N + \beta を解く問題です。ここで、α\alphaβ\beta は定数であり、β>0\beta > 0 であることが与えられています。これは定数係数の非同次線形微分方程式です。

2. 解き方の手順

この微分方程式は変数分離法で解くことができます。
まず、dNdt=αN+β\frac{dN}{dt} = \alpha N + \beta を変形します。
dNαN+β=dt\frac{dN}{\alpha N + \beta} = dt
両辺を積分します。
dNαN+β=dt\int \frac{dN}{\alpha N + \beta} = \int dt
左辺の積分は、αN+β=u\alpha N + \beta = u と置換することで計算できます。すると、αdN=du\alpha dN = du より、dN=1αdudN = \frac{1}{\alpha} du となります。したがって、
dNαN+β=1αduu=1αduu=1αlnu+C1=1αlnαN+β+C1\int \frac{dN}{\alpha N + \beta} = \int \frac{1}{\alpha} \frac{du}{u} = \frac{1}{\alpha} \int \frac{du}{u} = \frac{1}{\alpha} \ln|u| + C_1 = \frac{1}{\alpha} \ln|\alpha N + \beta| + C_1
右辺の積分は、
dt=t+C2\int dt = t + C_2
となります。よって、
1αlnαN+β=t+C\frac{1}{\alpha} \ln|\alpha N + \beta| = t + C
ここで、C=C2C1C = C_2 - C_1 は積分定数です。両辺に α\alpha をかけます。
lnαN+β=αt+αC\ln|\alpha N + \beta| = \alpha t + \alpha C
両辺の指数を取ります。
αN+β=eαt+αC=eαteαC|\alpha N + \beta| = e^{\alpha t + \alpha C} = e^{\alpha t} e^{\alpha C}
αN+β=±eαCeαt=Aeαt\alpha N + \beta = \pm e^{\alpha C} e^{\alpha t} = A e^{\alpha t}
ここで、A=±eαCA = \pm e^{\alpha C} は定数です。よって、
αN=Aeαtβ\alpha N = A e^{\alpha t} - \beta
したがって、
N(t)=AαeαtβαN(t) = \frac{A}{\alpha} e^{\alpha t} - \frac{\beta}{\alpha}
N(t)=CeαtβαN(t) = C' e^{\alpha t} - \frac{\beta}{\alpha}
ここで、C=AαC' = \frac{A}{\alpha} は新たな積分定数です。

3. 最終的な答え

N(t)=CeαtβαN(t) = C' e^{\alpha t} - \frac{\beta}{\alpha}
ここで、CC' は積分定数です。

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