一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。 (1) $\cos \angle AMD$の値を求める。 (2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。 (3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。$\triangle AEN$の面積を求める。また、点Bから平面AENに垂線を引き、平面AENとの交点をHとする。線分BHの長さを求める。

幾何学正四面体余弦定理空間図形ヘロンの公式体積
2025/5/24
はい、承知いたしました。問題を解いていきましょう。

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。
(1) cosAMD\cos \angle AMDの値を求める。
(2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。
(3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。AEN\triangle AENの面積を求める。また、点Bから平面AENに垂線を引き、平面AENとの交点をHとする。線分BHの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) cosAMD\cos \angle AMDを求める。
正四面体の各辺の長さは2である。
AM=DM=AB2BM2=2212=3AM = DM = \sqrt{AB^2 - BM^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}
AMD\triangle AMDにおいて余弦定理を用いると、
AD2=AM2+DM22AMDMcosAMDAD^2 = AM^2 + DM^2 - 2 \cdot AM \cdot DM \cdot \cos \angle AMD
22=(3)2+(3)2233cosAMD2^2 = (\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2 - 2 \cdot \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} \cdot \cos \angle AMD
4=3+36cosAMD4 = 3 + 3 - 6 \cos \angle AMD
6cosAMD=26 \cos \angle AMD = 2
cosAMD=13\cos \angle AMD = \frac{1}{3}
(2) AEの長さを求める。
点Eは直線BCに関して点Dと対称なので、BCD\triangle BCDBCE\triangle BCEは合同である。よって、BE=BD=2BE = BD = 2CE=CD=2CE = CD = 2である。
BCE\triangle BCEは正三角形となる。
点MはBCの中点であるから、EMBCEM \perp BCである。また、DMBCDM \perp BCでもある。
したがって、E, D, Mは同一直線上にあり、EM=DM=3EM = DM = \sqrt{3}となる。
DE=DM+ME=3+3=23DE = DM + ME = \sqrt{3} + \sqrt{3} = 2\sqrt{3}となる。
ADE\triangle ADEにおいて余弦定理を用いると、
DE2=AD2+AE22ADAEcosDAEDE^2 = AD^2 + AE^2 - 2 \cdot AD \cdot AE \cdot \cos \angle DAE
しかしDAE\angle DAEが不明であるため、別の方法を用いる。
点AからBCへ垂線AHを下ろすと、HはBCの中点Mと一致する。したがって、AMはBCと直交する。
AM=3AM = \sqrt{3}である。
AME\triangle AMEにおいて、AE=AM2+ME2=(3)2+(3)2=3+3=6AE = \sqrt{AM^2 + ME^2} = \sqrt{(\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{3+3} = \sqrt{6}
(3) AEN\triangle AENの面積とBHの長さを求める。
点NはBDの中点なので、BN=ND=1BN = ND = 1である。
また、点Eは直線BCに関して点Dと対称なので、BN=NE=1BN = NE = 1である。
AEN\triangle AENにおいて、AN=AB2BN2=2212=3AN = \sqrt{AB^2 - BN^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}
EN=1EN = 1AE=6AE = \sqrt{6}なので、ヘロンの公式を用いる。
s=3+1+62s = \frac{\sqrt{3} + 1 + \sqrt{6}}{2}
AEN=s(s3)(s1)(s6)\triangle AEN = \sqrt{s(s-\sqrt{3})(s-1)(s-\sqrt{6})}
計算が大変なので、別の方法を試す。
ABD\triangle ABDにおいて、NはBDの中点なので、ABN=12ABD=123422=32\triangle ABN = \frac{1}{2} \triangle ABD = \frac{1}{2} \cdot \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot 2^2 = \frac{\sqrt{3}}{2}
ABN=12ANBNsinANB=1231sinANB\triangle ABN = \frac{1}{2} \cdot AN \cdot BN \cdot \sin \angle ANB = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{3} \cdot 1 \cdot \sin \angle ANB
sinANB=33=1\sin \angle ANB = \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}} = 1
ANB=90\angle ANB = 90^\circ
ANE=18090=90\angle ANE = 180^\circ - 90^\circ = 90^\circ
AEN=12ANNE=1231=32\triangle AEN = \frac{1}{2} \cdot AN \cdot NE = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{3} \cdot 1 = \frac{\sqrt{3}}{2}
AEN\triangle AENを底面としたときのBHの長さをhとすると、
正四面体ABCDの体積はV=1334222=223V = \frac{1}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot 2^2 \cdot 2 = \frac{2\sqrt{2}}{3}
四面体ABENの体積はV=12V=23V' = \frac{1}{2} V = \frac{\sqrt{2}}{3}
V=13AENBHV' = \frac{1}{3} \cdot \triangle AEN \cdot BH
23=1332BH\frac{\sqrt{2}}{3} = \frac{1}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \cdot BH
BH=223=263BH = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{6}}{3}

3. 最終的な答え

(1) cosAMD=13\cos \angle AMD = \frac{1}{3}
(2) AE=6AE = \sqrt{6}
(3) AEN=32\triangle AEN = \frac{\sqrt{3}}{2}, BH=263BH = \frac{2\sqrt{6}}{3}

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