正四面体OABCにおいて、底面である三角形ABCの重心をGとする。ベクトル$\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}, \vec{OC} = \vec{c}$であるとき、以下の問いに答える。 (1) $\vec{OG}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$で表せ。 (2) $\vec{OG} \perp \vec{AB}$であることを証明せよ。

幾何学ベクトル空間ベクトル正四面体内積重心
2025/5/24

1. 問題の内容

正四面体OABCにおいて、底面である三角形ABCの重心をGとする。ベクトルOA=a,OB=b,OC=c\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}, \vec{OC} = \vec{c}であるとき、以下の問いに答える。
(1) OG\vec{OG}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}で表せ。
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}であることを証明せよ。

2. 解き方の手順

(1) 重心の公式を用いる。三角形ABCの重心Gの位置ベクトルOG\vec{OG}は、頂点の位置ベクトルの平均で表される。
OG=OA+OB+OC3\vec{OG} = \frac{\vec{OA} + \vec{OB} + \vec{OC}}{3}
OG=a+b+c3\vec{OG} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}を示すためには、OGAB=0\vec{OG} \cdot \vec{AB} = 0となることを示せば良い。
まず、AB\vec{AB}a,b\vec{a}, \vec{b}で表す。
AB=OBOA=ba\vec{AB} = \vec{OB} - \vec{OA} = \vec{b} - \vec{a}
次に、OGAB\vec{OG} \cdot \vec{AB}を計算する。
OGAB=a+b+c3(ba)\vec{OG} \cdot \vec{AB} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3} \cdot (\vec{b} - \vec{a})
=13[(a+b+c)(ba)]= \frac{1}{3} [ (\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}) \cdot (\vec{b} - \vec{a}) ]
=13[aba2+b2ba+cbca]= \frac{1}{3} [ \vec{a} \cdot \vec{b} - |\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 - \vec{b} \cdot \vec{a} + \vec{c} \cdot \vec{b} - \vec{c} \cdot \vec{a} ]
=13[a2+b2+cbca]= \frac{1}{3} [ - |\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 + \vec{c} \cdot \vec{b} - \vec{c} \cdot \vec{a} ]
正四面体OABCなので、a=b=c|\vec{a}| = |\vec{b}| = |\vec{c}|である。また、ab=abcosθ\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}であり、他の内積についても同様に計算できる。正四面体なので、どの辺の長さも等しく、またどの面も正三角形なので、OA,OB,OC\vec{OA}, \vec{OB}, \vec{OC}のなす角は全てθ=arccos(1/3)\theta = \arccos{(1/3)}である。したがって、ab=bc=ca\vec{a} \cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} = \vec{c} \cdot \vec{a}
OGAB=13[a2+a2+abab]=0\vec{OG} \cdot \vec{AB} = \frac{1}{3} [ - |\vec{a}|^2 + |\vec{a}|^2 + \vec{a} \cdot \vec{b} - \vec{a} \cdot \vec{b} ] = 0
よって、OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}である。

3. 最終的な答え

(1) OG=a+b+c3\vec{OG} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}である。

「幾何学」の関連問題

$\triangle OAB$ があり、$OA = 3$, $OB = 5$, $\angle AOB = 120^\circ$ である。辺 $AB$ の中点を $L$ とする。$\overright...

ベクトル内積三角形線分の比交点垂線図形
2025/5/24

$\triangle OAB$ において、$OA = 3$, $OB = 5$, $\angle AOB = 120^\circ$ である。$\vec{OA} = \vec{a}$, $\vec{OB...

ベクトル内積中点交点垂線
2025/5/24

$\triangle OAB$ において、$OA=3$, $OB=2$, $\angle AOB = 60^\circ$ とする。$\angle AOB$ の二等分線と辺 $AB$ の交点を $C$ ...

ベクトル内積三角形二等分線対称
2025/5/24

三角形ABCにおいて、$AB=7$, $BC=12$, $CA=13$である。 (1) $\cos B$ の値を求めよ。 (2) 三角形ABCの内接円の半径$r$を求めよ。

三角形余弦定理ヘロンの公式内接円面積
2025/5/24

縦が $x$ m、横が $y$ m の長方形の花壇に沿って幅 $a$ m の道がある。道の面積を $S$ m$^2$、道の中央を通る線の長さを $l$ m とするとき、$S = al$ であることを証...

面積長方形証明
2025/5/24

正四面体の一つの面を下にして置き、一つの辺を軸として3回回転させる。2回目以降は、直前にあった場所を通らないようにするとき、以下の数を求める。 (1) 転がし方の総数 (2) 3回転がした後の正四面体...

正四面体回転組み合わせ
2025/5/24

円Oと円O'が点Aで内接している。点Cは円Oの周上にあり、線分OCは点Bで円O'に接している。直線ABと円Oの交点をDとする。$\angle AOC = 30^\circ$、円O'の半径が2cmである...

内接接線角度面積円周角の定理二等辺三角形
2025/5/24

点 $(2, -5, -3)$ と点 $(0, -1, z)$ の間の距離が $6$ であるとき、$z$ の値を求めます。

ベクトル空間ベクトルベクトルの演算ベクトルの大きさ距離
2025/5/24

点 $P(3, 1, 2)$ から各座標平面に垂線を引いたとき、xy平面、yz平面、zx平面との交点Q, R, Sの座標を求める問題です。

空間座標座標平面垂線
2025/5/24

$\triangle OAB$ において、$OA=3, OB=2, \cos{\angle AOB}=\frac{1}{12}$ である。辺 $AB$ を $2:1$ に内分する点を $P$ とする。...

ベクトル内積三角形面積
2025/5/24