座標平面上に円 $K: x^2 + y^2 - 8x = 0$ がある。円 $K$ の中心を $C$ とする。点 $A(-1, 0)$ を通り、傾きが $a$ ($a$ は正の定数)の直線を $l$ とする。 (1) 点 $C$ の座標と円 $K$ の半径を求める。 (2) 直線 $l$ の方程式を $a$, $x$, $y$ を用いて表し、直線 $l$ と円 $K$ が接するときの $a$ の値を求める。 (3) $a$ は(2)で求めた値とする。点 $C$ を通り、直線 $l$ に垂直な直線と $y$ 軸の交点を $B$ とする。点 $B$ の座標を求め、円 $K$ 上を点 $P$ が動くとき、$\triangle ABP$ の面積の最大値を求める。

幾何学直線接線面積座標平面
2025/5/24

1. 問題の内容

座標平面上に円 K:x2+y28x=0K: x^2 + y^2 - 8x = 0 がある。円 KK の中心を CC とする。点 A(1,0)A(-1, 0) を通り、傾きが aaaa は正の定数)の直線を ll とする。
(1) 点 CC の座標と円 KK の半径を求める。
(2) 直線 ll の方程式を aa, xx, yy を用いて表し、直線 ll と円 KK が接するときの aa の値を求める。
(3) aa は(2)で求めた値とする。点 CC を通り、直線 ll に垂直な直線と yy 軸の交点を BB とする。点 BB の座標を求め、円 KK 上を点 PP が動くとき、ABP\triangle ABP の面積の最大値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 KK の方程式 x2+y28x=0x^2 + y^2 - 8x = 0 を変形して、標準形 (xh)2+(yk)2=r2(x - h)^2 + (y - k)^2 = r^2 にする。
x28x+y2=0x^2 - 8x + y^2 = 0
(x4)216+y2=0(x - 4)^2 - 16 + y^2 = 0
(x4)2+y2=16(x - 4)^2 + y^2 = 16
したがって、円 KK の中心 CC の座標は (4,0)(4, 0) であり、半径は 16=4\sqrt{16} = 4 である。
(2) 点 A(1,0)A(-1, 0) を通り、傾きが aa の直線 ll の方程式は、
y0=a(x(1))y - 0 = a(x - (-1))
y=a(x+1)y = a(x + 1)
y=ax+ay = ax + a
したがって、直線 ll の方程式は axy+a=0ax - y + a = 0 である。
直線 ll と円 KK が接するとき、点 C(4,0)C(4, 0) と直線 ll との距離が半径 4 に等しい。点と直線の距離の公式より、
a(4)0+aa2+(1)2=4\frac{|a(4) - 0 + a|}{\sqrt{a^2 + (-1)^2}} = 4
5aa2+1=4\frac{|5a|}{\sqrt{a^2 + 1}} = 4
5a=4a2+1|5a| = 4\sqrt{a^2 + 1}
両辺を2乗すると、
25a2=16(a2+1)25a^2 = 16(a^2 + 1)
25a2=16a2+1625a^2 = 16a^2 + 16
9a2=169a^2 = 16
a2=169a^2 = \frac{16}{9}
a=±43a = \pm \frac{4}{3}
aa は正の定数なので、a=43a = \frac{4}{3} である。
(3) a=43a = \frac{4}{3} のとき、直線 ll の傾きは 43\frac{4}{3} である。点 C(4,0)C(4, 0) を通り、直線 ll に垂直な直線の傾きは 34-\frac{3}{4} である。
この直線の方程式は、
y0=34(x4)y - 0 = -\frac{3}{4}(x - 4)
y=34x+3y = -\frac{3}{4}x + 3
この直線と yy 軸の交点 BB は、 x=0x = 0 のとき y=3y = 3 となる。
したがって、点 BB の座標は (0,3)(0, 3) である。
A(1,0)A(-1, 0) と点 B(0,3)B(0, 3) を通る直線の式は、傾きが 300(1)=3\frac{3-0}{0-(-1)} = 3 より、 y=3x+3y = 3x + 3 である。
ABP\triangle ABP の面積が最大になるのは、点 PP が直線 ABAB から最も遠い点、つまり、直線 ABAB に平行で、円 KK に接する直線上の点である。直線 ABAB と円 KK の中心 (4,0)(4, 0) との距離は、
3(4)0+332+(1)2=1510=3102\frac{|3(4) - 0 + 3|}{\sqrt{3^2 + (-1)^2}} = \frac{15}{\sqrt{10}} = \frac{3\sqrt{10}}{2}
AB=(0(1))2+(30)2=12+32=10AB = \sqrt{(0-(-1))^2 + (3-0)^2} = \sqrt{1^2 + 3^2} = \sqrt{10}
PP と直線 ABAB との距離の最大値は、 3102+4=310+821010=30+4105\frac{3\sqrt{10}}{2} + 4 = \frac{3\sqrt{10} + 8}{2\sqrt{10}}\sqrt{10} = \frac{30+4\sqrt{10}}{5}
S=12ABh=1210(3102+4)S = \frac{1}{2}AB \cdot h = \frac{1}{2}\sqrt{10}(\frac{3\sqrt{10}}{2} + 4)
=12(151010/5+410/5) = \frac{1}{2}(15\sqrt{10}\sqrt{10}/5 + 4\sqrt{10}/5)
=12(1510+410) = \frac{1}{2}(15\sqrt{10}+4\sqrt{10})
底辺 ABAB の長さは 10\sqrt{10} なので、高さが最大のとき面積も最大となる。
円の中心から直線 ABAB までの距離は d=3(4)1(0)+332+12=1510=3102d=\frac{|3(4)-1(0)+3|}{\sqrt{3^2+1^2}}=\frac{15}{\sqrt{10}}=\frac{3\sqrt{10}}{2}
円の半径は r=4r=4. したがって、高さの最大値は h=3102+4h=\frac{3\sqrt{10}}{2}+4
ABP=1210(3102+4)=12(15+410)=15+4102\triangle ABP = \frac{1}{2}\sqrt{10}(\frac{3\sqrt{10}}{2}+4)=\frac{1}{2}(15+4\sqrt{10})=\frac{15+4\sqrt{10}}{2}

3. 最終的な答え

(1) 点 CC の座標: (4,0)(4, 0), 円 KK の半径: 44
(2) 直線 ll の方程式: axy+a=0ax - y + a = 0, aa の値: 43\frac{4}{3}
(3) 点 BB の座標: (0,3)(0, 3), ABP\triangle ABP の面積の最大値: 15+4102\frac{15+4\sqrt{10}}{2}

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