$\lim_{x \to 0} (1 + \tan x)^{\frac{1}{x}}$ を求める。

解析学極限ロピタルの定理三角関数指数関数対数関数
2025/5/24

1. 問題の内容

limx0(1+tanx)1x\lim_{x \to 0} (1 + \tan x)^{\frac{1}{x}} を求める。

2. 解き方の手順

まず、与えられた式を yy とおきます。
y=(1+tanx)1xy = (1 + \tan x)^{\frac{1}{x}}
両辺の自然対数を取ると、
lny=ln(1+tanx)1x=1xln(1+tanx)\ln y = \ln (1 + \tan x)^{\frac{1}{x}} = \frac{1}{x} \ln (1 + \tan x)
limx0lny=limx0ln(1+tanx)x\lim_{x \to 0} \ln y = \lim_{x \to 0} \frac{\ln (1 + \tan x)}{x}
ここで、ロピタルの定理を適用します。limx0ln(1+tanx)x\lim_{x \to 0} \frac{\ln (1 + \tan x)}{x}00\frac{0}{0} の不定形であるため、分子と分母をそれぞれ微分します。
分子の微分: ddxln(1+tanx)=sec2x1+tanx\frac{d}{dx} \ln (1 + \tan x) = \frac{\sec^2 x}{1 + \tan x}
分母の微分: ddxx=1\frac{d}{dx} x = 1
したがって、
limx0ln(1+tanx)x=limx0sec2x1+tanx\lim_{x \to 0} \frac{\ln (1 + \tan x)}{x} = \lim_{x \to 0} \frac{\sec^2 x}{1 + \tan x}
x0x \to 0 のとき、tanx0\tan x \to 0 および secx=1cosx11=1\sec x = \frac{1}{\cos x} \to \frac{1}{1} = 1 なので、
limx0sec2x1+tanx=121+0=1\lim_{x \to 0} \frac{\sec^2 x}{1 + \tan x} = \frac{1^2}{1 + 0} = 1
よって、limx0lny=1\lim_{x \to 0} \ln y = 1
したがって、limx0y=e1=e\lim_{x \to 0} y = e^1 = e

3. 最終的な答え

ee

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