点 $(3, a)$ を通り、曲線 $y = -e^x$ に2本の接線が引けるような実数 $a$ の値の範囲を求める問題です。与えられた条件から $a$ を $t$ の関数として表し、そのグラフを描くことで $a$ の範囲を求めます。

1. 問題の内容

点 $(3, a)$ を通り、曲線 $y = -e^x$ に2本の接線が引けるような実数 $a$ の値の範囲を求める問題です。与えられた条件から $a$ を $t$ の関数として表し、そのグラフを描くことで $a$ の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

ステップ1: 接線の方程式を求める

接点の $x$ 座標を $t$ とおくと、接点の座標は $(t, -e^t)$ となります。曲線 $y = -e^x$ を微分すると $y' = -e^x$ となり、接線における傾きは $-e^t$ となります。したがって、接線の方程式は

$y - (-e^t) = -e^t (x - t)$

$y = -e^t x + te^t - e^t$

$y = e^t x - (t+1)e^t$

となります。

ステップ2: 点 $(3, a)$ を通る条件から $a$ を $t$ の関数として表す

接線が点 $(3, a)$ を通るので、上の式に $x = 3$, $y = a$ を代入すると

$a = -e^t(3 - (t+1))$

$a = -e^t(3-t-1)$

$a = (t-2)e^t$

となります。

ステップ3: $f(t) = (t-2)e^t$ のグラフを描くために微分する

$f(t) = (t-2)e^t$ とおきます。$f'(t)$ を計算すると、

$f'(t) = e^t + (t-2)e^t = (t-1)e^t$

となります。

$f'(t) = 0$ となるのは $t = 1$ のときです。

$t < 1$ のとき $f'(t) < 0$ であり、$t > 1$ のとき $f'(t) > 0$ であるので、$t=1$ で極小値をとります。

$f(1) = (1-2)e^1 = -e$

ステップ4: $f(t)$ のグラフの概形から $a$ の範囲を求める

$y = -e^x$に2本の接線が引けるためには、$y = f(t)$ のグラフにおいて、$a$ の値に対して $t$ が2つの解を持つ必要があります。

$f(t) = (t-2)e^t$のグラフは、$t$が非常に小さいときは負の値で、$t$が大きくなるにつれて正の値になります。そして、$t=1$で極小値をとり、その値は$-e$です。

したがって、$a > -e$のとき、$f(t) = a$となる$t$の値が2つ存在します。

3. 最終的な答え

1: 1

2: t-2

3: 極小値

4: a > -e