2変数関数 $z = f(x, y) = x^2 - 6xy + 2y^3$ について、極値があればその値と極大値または極小値を求め、極値がなければ「なし」と答える。

1. 問題の内容

2変数関数 $z = f(x, y) = x^2 - 6xy + 2y^3$ について、極値があればその値と極大値または極小値を求め、極値がなければ「なし」と答える。

2. 解き方の手順

ステップ1: 偏導関数を求める。

$f_x = \frac{\partial f}{\partial x} = 2x - 6y$

$f_y = \frac{\partial f}{\partial y} = -6x + 6y^2$

ステップ2: 偏導関数が両方とも0になる点を求める（停留点）。

$f_x = 0$ かつ $f_y = 0$ を満たす $(x, y)$ を求める。

$2x - 6y = 0 \Rightarrow x = 3y$

$-6x + 6y^2 = 0 \Rightarrow -6(3y) + 6y^2 = 0 \Rightarrow -18y + 6y^2 = 0 \Rightarrow 6y(y - 3) = 0$

よって、$y = 0$ または $y = 3$。

$y = 0$ のとき、$x = 3(0) = 0$。

$y = 3$ のとき、$x = 3(3) = 9$。

停留点は $(0, 0)$ と $(9, 3)$。

ステップ3: 2階偏導関数を求める。

$f_{xx} = \frac{\partial^2 f}{\partial x^2} = 2$

$f_{yy} = \frac{\partial^2 f}{\partial y^2} = 12y$

$f_{xy} = \frac{\partial^2 f}{\partial x \partial y} = -6$

ステップ4: ヘッセ行列式 $D = f_{xx}f_{yy} - (f_{xy})^2$ を計算する。

$D(x, y) = (2)(12y) - (-6)^2 = 24y - 36$

ステップ5: 各停留点におけるヘッセ行列式 $D$ を評価する。

点 $(0, 0)$ において、$D(0, 0) = 24(0) - 36 = -36 < 0$。

$D < 0$ なので、点 $(0, 0)$ は鞍点である。極値ではない。

点 $(9, 3)$ において、$D(9, 3) = 24(3) - 36 = 72 - 36 = 36 > 0$。

$D > 0$ であり、$f_{xx}(9, 3) = 2 > 0$ なので、点 $(9, 3)$ は極小値を与える。

ステップ6: 極小値を計算する。

$f(9, 3) = (9)^2 - 6(9)(3) + 2(3)^3 = 81 - 162 + 54 = -27$

3. 最終的な答え

極小値：$-27$ （点 $(9, 3)$ において）