(1) 関数 $f(x) = x^{\frac{3}{x}} (x>0)$ の極値を求め、極値が存在する場合は極値をとる $x$ の値を、存在しない場合は「なし」と答える。 (2) 関数 $f(x) = \arctan x (-1<x<1)$ をマクローリン展開して現れる $x^7$ の項を求める。

1. 問題の内容

(1) 関数 $f(x) = x^{\frac{3}{x}} (x>0)$ の極値を求め、極値が存在する場合は極値をとる $x$ の値を、存在しない場合は「なし」と答える。

(2) 関数 $f(x) = \arctan x (-1<x<1)$ をマクローリン展開して現れる $x^7$ の項を求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$f(x) = x^{\frac{3}{x}}$ の対数をとる。

$\ln f(x) = \frac{3}{x} \ln x$

両辺を $x$ で微分すると、

$\frac{f'(x)}{f(x)} = 3 \left( -\frac{1}{x^2} \ln x + \frac{1}{x} \cdot \frac{1}{x} \right) = \frac{3}{x^2}(1-\ln x)$

したがって、

$f'(x) = f(x) \cdot \frac{3}{x^2}(1-\ln x) = x^{\frac{3}{x}} \cdot \frac{3}{x^2} (1 - \ln x)$

$f'(x) = 0$ となるのは、$1 - \ln x = 0$ のときなので、$\ln x = 1$ より $x=e$。

$x < e$ のとき、$\ln x < 1$ なので、$f'(x) > 0$。

$x > e$ のとき、$\ln x > 1$ なので、$f'(x) < 0$。

よって、$x=e$ で極大値をとり、極大値は $f(e) = e^{\frac{3}{e}}$。

(2)

$\arctan x$ のマクローリン展開は、

$\arctan x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{2n+1} x^{2n+1} = x - \frac{x^3}{3} + \frac{x^5}{5} - \frac{x^7}{7} + \dots$

$x^7$ の項は、$n=3$ のときなので、$\frac{(-1)^3}{2(3)+1} x^{2(3)+1} = -\frac{1}{7} x^7$

3. 最終的な答え

(1) 極大値 $e^{\frac{3}{e}}$ ($x=e$ のとき)

(2) $-\frac{1}{7} x^7$