箱の中に赤玉、青玉、黄玉が1個ずつ入っている。箱の中から1個の玉を取り出し、色を確認してから箱に戻す操作を3回繰り返す。取り出した玉の色の種類の数を $X$ とする。 (1) 赤玉を3回取り出す確率と、$X=1$ となる確率を求める。 (2) $X=2$ となる確率と、$X$ の期待値を求める。

確率論・統計学確率期待値場合の数独立試行
2025/3/24

1. 問題の内容

箱の中に赤玉、青玉、黄玉が1個ずつ入っている。箱の中から1個の玉を取り出し、色を確認してから箱に戻す操作を3回繰り返す。取り出した玉の色の種類の数を XX とする。
(1) 赤玉を3回取り出す確率と、X=1X=1 となる確率を求める。
(2) X=2X=2 となる確率と、XX の期待値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
赤玉を3回取り出す確率は、1回の試行で赤玉を取り出す確率が 1/31/3 なので、
(1/3)3=1/27 (1/3)^3 = 1/27
X=1X=1 となるのは、3回とも同じ色の玉を取り出すときである。
赤玉を3回取り出す確率は上記で求めたように 1/271/27 である。同様に、青玉を3回取り出す確率も 1/271/27 、黄玉を3回取り出す確率も 1/271/27 である。
したがって、X=1X=1 となる確率は、
1/27+1/27+1/27=3/27=1/9 1/27 + 1/27 + 1/27 = 3/27 = 1/9
(2)
X=2X=2 となるのは、3回の試行で2種類の色の玉を取り出す場合である。
まず、2種類の色の選び方は 3C2=3{}_3C_2 = 3 通りある。
例えば、赤玉と青玉を選んだとする。このとき、3回の試行で赤玉と青玉のみを取り出す確率は、
(2/3)3=8/27(2/3)^3 = 8/27
ただし、この中には3回とも赤玉の場合と3回とも青玉の場合が含まれているので、これらを除外する必要がある。
3回とも赤玉の確率は 1/271/27 、3回とも青玉の確率は 1/271/27 である。
したがって、赤玉と青玉のみを取り出し、かつ両方の色が出現する確率は、
8/271/271/27=6/27=2/9 8/27 - 1/27 - 1/27 = 6/27 = 2/9
色の組み合わせは3通りあるので、X=2X=2 となる確率は、
3×(2/9)=6/9=2/3 3 \times (2/9) = 6/9 = 2/3
XX の期待値を求める。
XX がとりうる値は1, 2, 3である。それぞれの確率を P(X=1)P(X=1), P(X=2)P(X=2), P(X=3)P(X=3) とすると、
P(X=1)=1/9P(X=1) = 1/9
P(X=2)=2/3P(X=2) = 2/3
P(X=3)P(X=3) は、全確率が1であることから、
P(X=3)=1P(X=1)P(X=2)=11/92/3=11/96/9=2/9 P(X=3) = 1 - P(X=1) - P(X=2) = 1 - 1/9 - 2/3 = 1 - 1/9 - 6/9 = 2/9
したがって、XX の期待値 E(X)E(X) は、
E(X)=1×P(X=1)+2×P(X=2)+3×P(X=3)=1×(1/9)+2×(2/3)+3×(2/9)=1/9+4/3+6/9=1/9+12/9+6/9=19/9 E(X) = 1 \times P(X=1) + 2 \times P(X=2) + 3 \times P(X=3) = 1 \times (1/9) + 2 \times (2/3) + 3 \times (2/9) = 1/9 + 4/3 + 6/9 = 1/9 + 12/9 + 6/9 = 19/9

3. 最終的な答え

(1) 赤玉を3回取り出す確率は 1/271/27X=1X=1 となる確率は 1/91/9
(2) X=2X=2 となる確率は 2/32/3XX の期待値は 19/919/9

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